アウディQ3がフルモデルチェンジをし、2026年5月19日から発売されている。欧州では一足早く2025年8月から販売が開始されており、満を持しての投入だ。




Q3とQ3スポーツバックはアウディのベストセラーモデルであり、サイズ感も含め国内での販売実績に期待がかかるモデルでもあるのだ。初代が2011年にデビューし、2018年に2代目が登場。この時にスポーツバックモデルが追加され、そして今回が3世代目にフルモデルチェンジとなった。
駐車場に停まる新型Q3を見ると、大きくなった印象を持ったが、実際は全長が+40mmで、全幅、全高は変わっていない。全長4530mm、全幅1860mmでこれはQ3とQ3スポーツバック共通のスペックだ。全高ではQ3が1610mm、Q3スポーツバックが1570mmとなっている。

パワーユニットはFWDモデルは1.5TFSIのマイルルドハイブリッドで110kW(150ps)、最大トルク250Nmを発揮。気筒休止システムも搭載し、加速時にはモーターアシストが加わるタイプだ。そしてクワトロには2.0TFSIが搭載され150kW(204ps)、320Nmを発生するハイパワーユニットを搭載している。いずれも7速Sトロニックだ。

試乗したのはクワトロモデルで、「Q3 Sportback TFSI quattro advance」。大きく感じた理由として、+全長40mmをフロントフェイス周りで活かしているからだろう。存在感強めの八角形のシングルフレームグリルとデイタイムランニングライトによって、すぐにアウディとわかるビジュアルはオーナーの満足度を上げるだろう。
さらに目の細いヘッドライトも印象的でなだらかなルーフラインがさらに鋭さを際立たせているように感じる。リヤのテールランプデザインも新しさが伝わり、フルモデルチェンジしたことが印象付けられる。



コクピットは上位モデル譲りの「デジタルステージ」が搭載されインパクトがある。ラウンドしたモニターはMMIパノラマディスプレイと呼ばれ11.9インチのバーチャルコックピットプラスと12.8インチのMMIタッチディスプレイが連続している。
視認性は良く、情報が整理されて視界に入ってくるが、任意の情報や設定を取りに行こうとしたときに、移動中のタッチディスプレイは、操作しにくく、また階層を理解していないと指が迷子になる。なにもQ3スポーツバックに限った話ではないが、自身のアップデートも要求されている気がする。




そしてアウディ初搭載のステアリング統合型シフターが搭載された。シフトセレクターが右側のコラムから多くの日本車のウインカーレバーの位置にシフターが設置された。左ウインカーに慣れていれば迷いはないものの、右ウインカーに慣れているユーザーは咄嗟の時に、シフターに触ってしまう可能性を感じた。
もちろん、実用域では何も問題なく、逆にセンターコンソール付近が整理され、シンプルになったことは歓迎できる。そして左側はウインカー、ヘッドライト、ワイパーの操作を行えるように配置されている。
多少の慣れは必要だが、手の動きは圧倒的に減り、ステアリングを握りながら、さまざまな操作ができるような仕組みに変更されている。

さて、走り出してみると、乗り心地の良さが気持ちよく、プレミアムモデルに乗っている満足感がある。これまでアウディのコンパクトSUVはスポーティな走りの印象が強めで、そのため、足回りもしっかりとした剛性感のある乗り味だった。
しかし、新型Q3スポーツバックはゆっくり走行しているときの凸凹のいなし方がまろやかで、これまでとは少し異なった印象だ。まろやかな味は上位モデルで感じられるものだが、コンパクトサイズなのに、上級な乗り味に変わったと言える。




速度があがり、そのまろやかさ故、ゆったりとしたボディの動きかと思えば、そうでもなく、しっかりとした剛性感を得つつ、ステア応答の素直さがアウディらしさとして伝わってくる。
この乗り心地はアウディのコンパクトSUVとしては初となる「2バルブ式電子制御ダンピングコントロール」によって産み出されている。これはダンパーの縮み側と伸び側を独立制御できる2バルブ構造を持ち、減衰力を瞬時にコントロールできるからだ。ちなみに前後の減衰は1000回/秒、横は200回/秒のセンシングで反応しているからだ
この乗り心地は車格をワンランク上がった印象に繋がり、プレミアムモデルであることの満足度を上げてくれる。
それと、もう一つデジタル化によるものだが、照明テクノロジーもアップグレードされ、次のステージに登っている。「デジタルマトリクスLEDヘッドライト」は幅約13mmのモジュールに2万5600個ものマイクロLEDを搭載しているのだ。

これまでにない高解像度な照射を可能にし、夜間の運転時の視認性に大きく貢献するものだ。今回夜間走行はしていないので、体験はしていないが、オートライト機能の精度の高さが上がれば、運転がしやすくなることは容易に想像できる。
そして、出発、帰宅時にアニメーションを投影するカミングホーム/リービングホーム機能も搭載。また車線中央の走行をアシストするオリエンテーションライトや高速道路でのレーンライトなど先進的な機能も装備しているのだ。
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