【SUBARU】充電4回で1200km走破 ソルテラD型が示したEVロングドライブの現実

SUBARUは2025年の10月29日にCセグメントEVの「ソルテラ」を年次改良しD型を発表している。

D型となったソルテラは大幅な改良が加えられており、外観、内装、そして機能部品も変更されている。詳細は既報しているので、そちらをご覧いただくとして、機能部品の変更により、乗り味や性能も変わったということで、1200kmの長距離ドライブをしてみたのだ。

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見た目はC型までのフロント・リヤのホイールアーチモールは、標準仕様をブラック塗装に変更し、メーカーオプションとしてボディ同色の仕様も設定することで、都会的な印象に変わった。

内装もインパネ全体でシンプルなデザインになり、洗練されたスポーティさも感じられる。アウトドアな印象が強かった内外装デザインが都会的な雰囲気に変わっていて、より多くの人の興味をひく見た目になったと思う。

性能面ではバッテリー容量が拡大し、インバータ制御も改良されたので、航続距離が746kmに伸長している。そしてモーターの高出力化も行われ、FWDでは165kW、AWDで252kWのシステム出力になり、加速性能が上がっている。また、サスペンションや電動パワーステアリングのセッティングも変更され、乗り心地や運転のしやすさなどがアップデートされているのだ。

さて、長距離走行した内容は、横浜から名古屋方面へ新東名高速を使い、帰りは中央高速からの圏央道経由東北道小山ICまで行き、そこからUターンして都内に入り、首都高速を経由して横浜に戻るというルートを走行した。

じつはラリージャパンの取材のアシで使わせてもらい、SUBARU東京本社を100%充電状態で貸し出してもらい、横浜の自宅を翌日出発。245kmをノンストップで走行し浜松SAで最初の給電。

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このとき、残量は39%で168kmの航続距離が残っていたが、トイレと朝食を済ませるために、150kWの急速充電器のあるSAに寄った。急速充電器の満空情報や出力情報も走行中に検索できるといいのだが、ナビ関連の操作は走行中できないため、PAなどで停止して検索するしかなく勿体無い。同乗者がいればスマホで検索もできるのだが。

アップデートに期待するのは、バッテリー残量をリアルに計算し、ナビからの充電提案ができるようになると良い。つまり、知っている場所へ行く時にもナビを使えば、現状のバッテリー状態で到着するのか?とどかいない場合はどこで充電できるのかという「旅のしおり」に期待したい。

浜松SAはそうしたことは考えず、単純にトイレ休憩のつもりで入ったら偶然150kWがあったので、そこは幸運だったのだ。

充電後は91%に回復し航続距離は408kmに復活している。ちなみに充電機器には121円/1分と表示され、90kWは99円/1分と書かれている。従量制ではなく時間制のため、出力違いでも値段が一緒で不公平だという声も聞くが、ベースの価格が異なっていることがわかった。

さらに、e-mobile powerに会員登録しないで、普通にクレジットカートで支払いをしたのだが、確かに充電量が異なっていても同一の金額になっている。

実際の明細は150kWの急速充電を新東名浜松SA下りと中央道八ヶ岳PA上りで行ない、ともに3630円。ただし浜松は41.87kWh、八ヶ岳は46.269kWhの充電量の違いはあった。

90kWの出力器では中央道の駒ヶ岳PA上りと北関東道波志江PA西行きで、どちらも2970円。充電量もほぼ同じで32kWhと31.5kWhだった。

じつは1200kmを走るのに、この4回の急速充電だけで済んでいる。しかもテスト走行の使用期間は1週間で、ラリージャパンの開催期間中はホテルと周辺取材の移動に使ってはいるものの、充電は不要だった。競技が終わった翌日、栃木への移動で残量を見ると、61%も残っているので、そのまま高速道路に入り中央道を目指したのだ。

とどのつまり、ガソリン車とそれほど変わらない航続距離を持っていることを実体験した。強いて言えば90kWの出力器では残量20%からの充電でも230km程度の航続距離にしか回復しない。50kWの出力器だとさらに短くなるが、今回50kWの急速充電器には遭遇しなかったのではっきりとは言えないが、180kmまで回復できるかどうかだろう。

ここは考え方になるが、230kmの航続可能距離は安全マージンを見て180kmは走れるわけで、それを短いと考えるか、十分と考えるか。また高速道路はおおむね50km毎にSAがあり、SAには急速充電器が整備されているケースがほとんどでもある。

インフラに課題という声はこうした出力器の課題は確かに感じた。また高速道路を使わない長距離移動とした場合、どうなのか。例えば北海道のような場所で。一般道で200kmの移動は普通にあるので、やはり課題はインフラと言えるだろう。また沖縄のような島であれば、全く不安なくガソリン車との代替はスムースにできると感じた。

そしてEVで長距離を一気に走ることで体感したのは疲れ方の違いだ。ADASを使い、中央道のように交通量の少ない場所ではほとんどADASで走行できた。そのためもあるが、疲労感が少なく、移動が楽に感じられたのだ。

大きな要因はそのADASよりも個人的には静粛性の高さではないかと思っている。とにかくソルテラD型は静かで、走行時の風切り音やロードノイズが小さく、乗り心地もゆったりとしているので、あくせくしないで走れる。音と振動の少なさがこの疲労感の少なさだろうと思うわけだ。

条件は限られるかもしれないが、高速道路を使った長距離移動の場合、EVのほうが楽で向いていると感じたのだ。運転の楽しさを味わうならADASではなくマニュアルドライブをすれば良い。エンジン音がしないことがつまらないと感じたら、EVを嫌う理由探しをしていると考えてみるのはどうだろう。これまで数多くの車両を乗ってきて、思うのはアウトバーンじゃないんだから、100k/h、120km/hでの移動なら、楽なほうが良い、である。

◆試乗車スペック
SOLTERRA ET-HS
全長4690mm×全幅1860mm×全高1650mm
AWD
最小回転半径5.6m
車両重量 2030kg
フロントモーター
167kW(227ps)/268Nm
リヤモーター
88kW(120ps)/169Nm
235/50R-20(全輪)
試乗車価格:650万1000円(オプション34万1000付き)
オプション
20インチタイヤ&ホイール
ボディ同色ホイールアーチモール
ルーフレール
パノラマムーンルーフ

価格

ソルテラ ET-SS FWD:517万円(税込み)
ソルテラ ET-SS 4WD:561万円(税込み)
ソルテラ ET-HS 4WD:605万円(税込み)

諸元

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