三菱は2018年4月25日、インドネシア共和国での乗用車生産拠点となっている、西ジャワ州ブカシ県のミツビシ・モータース・クラマ・ユダ・インドネシア（以下、ブカシ工場）で生産する、次世代クロスオーバーMPV「エクスパンダー」の輸出を開始したことを発表した。
また同日、首都ジャカルタ市から北に約10kmに位置するタンジュンプリオク港にて、記念式典を開催された。今回の輸出では先ずフィリピン向けに供給することになるが、今後数ヶ月の間にタイ、ベトナムなどASEAN市場を中心に輸出先を拡大。2018年度中に約3万台を輸出する見込みとなっている。
ブカシ工場では、インドネシアの国内需要拡大と輸出開始に伴って、溶接や組立工程などに投資。7月よりエクスパンダーの生産台数を月1万台に増産するとしている。また、従業員を新たに400人雇用して約3,400人の体制とする他、現地におけるサプライチェーンネットワークの拡大にも注力していくとのことだ。
三菱にとって量産車初の輸出となる記念式典には、ジョコ・ウィドド大統領、アイルランガ・ハルタルト工業大臣、石井正文 駐インドネシア日本大使、三菱の益子修CEOの他、多くの関係者が出席した。
ーー益子修CEOは、
「三菱は約50年前にインドネシアで事業を開始して以来、インドネシア政府や国民の皆様、事業パートナーの方々から多大なご厚意を頂くことで今日に至ることができました。皆様に深く感謝申し上げますとともに、エクスパンダーの輸出開始がインドネシア経済の成長に貢献できることを大変嬉しく思います。今回の輸出はASEAN事業の基盤を強化するための成長の鍵となるものであり、三菱における事業計画にとって重要なマイルストーンです」と述べた。
エクスパンダーは2017年8月に受注を開始して以来、インドネシアの顧客から好評を得ていて、現在までの受注台数は6万6千台以上。今年3月には販売台数ランキングで1位となった他、自動車専門紙OTOMOTIF社からカー・オブ・ザ・イヤー2018を受賞している。
