マツダCX-30 CX-5 CX-8のオフロードトラクションアシストをテスト【試乗記】

仕組み

マツダのAWDはロードスターを除く全モデルに搭載され、電子制御多板クラッチ式カップリングを採用している。JTEKTのITCC(インテリジェント・トルクコントロール・カップリング:電子制御カップリング)をベースにマツダが制御プログラムを作っているが、そのプログラムに今回、新しいプログラムを追加したということになる。

スイッチの場所はいただけない。覗き込まないと見えない場所なので、要検討だ。右側のダッシュボード下にある
スイッチの場所はいただけない。覗き込まないと見えない場所なので、要検討だ。右側のダッシュボード下にある

その内容だが、空転するタイヤに強いブレーキをかけ、接地しているタイヤにトルクをかけるLSD効果を狙った仕組みだ。だから、スイッチを切ると通常走行時と同じで、前後のトルク配分は連続的に行ない、またブレーキの4輪独立制御は、スリップをフィードフォワードして制御している。しかし、この制御状況ではブレーキを強くかけることはなく、つまり、走行姿勢が乱れてしまうからで、そのため、スタックしてしまうことになる。

そこで、極悪路脱出時に稼働するオフロード・トラクション・アシストを機能に加えた訳だ。また、通常の制御状態でもまず、スタックすることはないという走破力を体験できたのもこの試乗会の狙いでもある。強いブレーキをかけずともオフロードコースの全部を走行でき、モーグルのような特殊なセクションでは新機能のオフロード・トラクション・アシストで脱出できるというわけだ。

もちろん、ブレーキを空転輪に強くかけているだけではなく、トラクションコントロールも同時に制御し、エンジン出力も制御しているのは言うまでもない。

マツダのSUVはスタイリッシュでデザインコンシャス、アーバンライフを彩るツールのひとつにまで言われるほどスタイリッシュで、存在感があるモデルだが、こうしたAWDとしての基本性能の高さも体験しつつ、アメリカを視野にした時のエマージェンシー用機能まで持つSUVに進化したと言えるだろう。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

マツダもキャンプの提案など、オフロードに遭遇するような場面も積極的にアピールしていた
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トレーラーの横振れを制御するESCとは別のロジックも搭載しているCX-8
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積載量も大きく、オフロード走破性もあればマウンテンバイクで山へ行きたくなる
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COTY
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