ホルボ・カーズ本社は2024年2月29日、交通管理センターからのリアルタイムデータを使用して、前方での事故をドライバーに直接警告する自動車業界初の機能「アクシデント・アヘッド・アラート」を発表した。
「アクシデント・アヘッド・アラート」は、前方が見渡せないワインディングロードを走行中に、ドライバーからは視認できない前方の事故車があった場合、ドライバーに警告し、視界に入る前に前もって減速し、回避操作をできるシステムだ。警告により事前に減速し、十分な車間距離を取ることで2次的な事故を防止しすることができる。
見通しの効かない前方に事故車が発見された場合、センター・ディスプレイにある「コネクテッド・セーフティ」機能を起動するだけで、ダッシュボードの警告灯やヘッドアップディスプレイで前方の事故をドライバーに警告する。なおこの場合、走行中のクルマに共有されるのは必要な情報のみで、データは匿名化されるためプライバシーは保護されている。
この機能はもちろんコネクテッド技術によるセーフティ機能で、これは、交通管理センターからのリアルタイムデータを使用して、前方での事故を車がドライバーに直接警告する自動車業界初めての機能だ。ボルボはデンマークを皮切りに、ヨーロッパのボルボ車に搭載していく予定としている。
ボルボのセーフティ・センターの責任者 オーサ・ハグランド氏
「ボルボの革新的なコネクテッド・セーフティ技術を活用したアクシデント・アヘッド・アラートは、ドライバーが不測の事態を回避するのに役立つと同時に、すべての人にとって道路をより安全にすることに貢献します。デンマーク道路管理局やData for Road Safety ecosystemにおける他のパートナーとの連携のおかげで、私たちはこの新機能を導入し、安全技術の革新におけるリーダーシップを発揮し続けることができるのです」
2016年に導入されたボルボ・カーズの業界初となるコネクテッド・セーフティ技術は、リアルタイムのデータに基づき、ボルボ車同士が相互に通信し、近くの滑りやすい路面状況や危険をドライバーに警告することができる。同じように、今回、ドライバーは時間帯に関係なく前方の事故の警告を受けることができるようになるわけだ。
なお、ボルボは、各国の交通管理センターなど道路管理機関に匿名の交通事故データを共有するよう呼びかけ、また同時に、他の自動車メーカーにも同様の技術を導入することを働きかけている。
