メルセデス・ベンツ日本は2026年6月11日、大幅なマイナーチェンジしたフラッグシップセダン「Sクラス」を発表し、予約受注を開始した。

メルセデス・ベンツが自動車の特許を取得した1886年から数えて140周年という記念すべき2026年に、革新の集大成として「Sクラス」にモデル史上最大規模とな大幅な改良行ない、2026年1月にワールドプレミアが行なっている。
今回のマイナーチェンジは、車両全体の50%以上、実に約2700点もの部品が新規開発または再設計され、従来のマイナーチェンジの枠組みを超えたアップデートである。
ビスポーク・システム導入
今回の改良のハイライトの一つが、従来のカスタムプログラムをさらに拡張した「MANUFAKTUR Made to Measure」の初導入である。専任担当者と一緒になり、購入者の理想の1台を仕立て上げることができる。
車載「MB.OS」を採用しSDVに
メルセデス・ベンツがNVIDIA、Google、ChatGPTなどと提携して開発した新世代オペレーションシステム「MB.OS」の搭載により、インフォテインメント、高度運転支援、ボディ/シャシー制御、充電などの車両ドメインを統合して制御できるようになり、ソフトウエア・ディファインド・ビークルトして生まれ変わっている。
なおこの「MB.OS」は、新型「CLA EV」、「GLC」に続いて「Sクラス」が3番目の採用となる。

その結果、「第4世代MBUX」は単なる操作インターフェースではなく、学習しながらドライバーに応答するパートナーへと進化している。
MBUXナビゲーションはGoogleとのパートナーシップにより、Googleマップをベースとした高精度なナビ機能を実現。Googleクラウド「Automotive AI Agent」による車内会話サービスも統合されている。
MBUXバーチャルアシスタントは生成AI(ChatGPT、Microsoft Bing、Google Gemini)を統合使用し、まるで友人と話しているかのような自然な対話が可能となっている。
MBUXサラウンドナビゲーションは、車両周辺の3Dビューと運転支援機能をシームレスに統合し、リアルタイムのルート案内を運転席ディスプレイに表示できるようになった。
そしてインターフェースでは、進化版「ゼロレイヤー」により、必要な情報やアプリをスマートフォンのように直感的にスワイプでき、フォルダ管理できる操作性を実現。
これらはメルセデス・ベンツ・インテリジェントクラウドと連携し、無線アップデートによって常に最新の状態へアップデートされる。
走行性能を支えるシャシーには、インテリジェントダンパーである「AIRMATICサスペンション」を装備。このシステムは、路面のくぼみと、車体を大きく揺らすスピードバンプなどを正確に検知し、電子制御によって事前に積極的な減衰調整を行なうことができる。
この路面データがCar-to-X情報としてクラウドへ送信され、最大14日間保存され、同じ場所を通る他のメルセデス車がそのデータを活用して事前にサスペンションを身構えさせるという、特許取得済みの画期的なシステムだ(日本仕様では後日サービス開始予定)
安全装備は、前面衝突被害軽減機能「PRE-SAFEインパルス」を全車標準化。側面衝突直前に作動する火薬式拘束システム「PRE-SAFEインパルスサイド」に加え、後席用の「リヤエアバッグ」や「リヤベルトバッグ」などのオプションを組み合わせることで、車内には最大15個ものエアバッグが展開可能となり、世界最高峰のパッシブセーフティを実現している。
パワートレイン
「S 450 d 4MATIC」は、新世代の3.0L直列6気筒クリーンディーゼル「OM 656 Evo」を搭載し、マイルドハイブリッドを組み合わせている。このディーゼルはユーロ7など将来の厳しい規制を見据え、量産車として初となる「電気加熱式触媒コンバーター」を採用して、クリーンかつ高効率な走りを実現している。

「S 580 4MATIC long」は、マイルドハイブリッドを組み合わせた4.0L V型8気筒ガソリンエンジン「M177Evo」を搭載。最高出力395kW(537ps)、最大トルク750Nmという圧倒的なスペックを持つ。このエンジンはフラットプレーンクランク(ただし、バランスシャフトを装備)の採用やターボの改良により、滑らかなレスポンスと高い静粛性を両立させている。

エクステリアとインテリア
エクステリアでは、従来比で約20%も拡大された大型ラジエターグリルとなり、クローム仕上げのルーバーは従来の3本から4本に増やされている。さらにSクラスの歴史上初となる「イルミネーテッドラジエターグリル」を採用し、中国仕様ではスリーポイントをあしらったデジタル発光により、夜間でも一目でそれと分かる強烈な個性を演出している。

サイドでは、夜間の乗降時に「Mercedes-Benz」のレタリングが浮かび上がる新デザインのブランドロゴプロジェクターライトを装備。リヤはクロームフレームで縁取られた片側3つのスターデザインが印象的な新型コンビネーションランプが配置されている。

インテリアは、デジタルとアナログのラグジュアリーを高次元で融合させた新しいコックピットへと変貌。

そしてこれまで上位モデルに限定されていた「MBUXスーパースクリーン」(14.4インチのメディアディスプレイと12.3インチの助手席用ディスプレイ)が全車に標準装備されている。スリムなディスプレイユニットがトリムの上に浮かび上がっているかのような視覚効果を与え、先進性と開放感を両立。また、ステアリングホイールには一部に物理ボタンを復活させた最新デザインを採用している。

センターコンソールにはウォールナット材にV字溝を施した「オープンポア・アンバーブラウンフィッシュボーンパターンウッド」を標準仕様とし 。内装色にはラグジュアリーファッションから着想を得た新色「ビーチブラウン/ブラック」を追加した。さらに、前席にはシートヒーターと連動する「ヒーテッドシートベルト」を初採用するなど快適性を追求している 。

新開発の「エナジャイジングエアコントロール」には電動フィルターが組み込まれ、微細な粒子をイオン化して除去。約90秒ごとに車内の空気を完全に浄化し、常に清潔な空間を維持するようになっている。
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