一方、日本のような高齢化社会では、特に地方の過疎地では交通手段が乏しく、日常のライフラインのひとつとして新たな交通手段が模索されている。その有力候補とされるのが乗り合いタイプの自動運転車、無人のロボット・タクシーだ。
こうした地域を限定した、地域の特性にあったモビリティとして注目されているのが、電動化された乗り合い自動運転車で、特定の地域を巡回、走行するため電動車両としての適合性も高い。なぜなら長距離や高速で走行する必要はなく、走行スピードは30km/h〜40km/h程度。一定のコースを走行するので充電もしやすいからだ。
こうした社会、交通環境による背景と、MaaSという概念を取り込んだオンデマンドの乗り合い自動運転車のプロトタイプが、メガサプライヤー、自動車メーカーから提案されている。社会的なニーズを考えると、まず最初に実現する自動運転車はこのカテゴリーと考えてよいだろう。
【最初に自動運転化が予測される各社の乗合自動車コンセプトモデル】
・ボッシュが提案する自動運転のコンセプトシャトル
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・コンチネンタルは乗合バスを提案
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・ZFの対面式オンデマンド自動運転車のプラットフォームを作成
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・トヨタのe-Palette ConceptはMaaS専用に対応していく次世代EV
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・ルノーのEZ-GOはロンドンタクシーやニューヨークのイエローキャブに変わる次世代車に位置付けている
※関連ページ:Groupe Renault #SHAREDMOBILITY(外部ページ)
・パナソニックは国内で実証実験を開始。過疎地、高齢者ニーズを踏まえた開発
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