マツダは2016年5月25日、「SKYACTIV-D」に採用した「ディーゼルエンジンの燃焼室構造」の発明が、公益社団法人発明協会主催の平成28年度全国発明表彰において、最高位の賞である「恩賜発明賞」を受賞したと発表した。
この賞は、皇室からの御下賜金を拝受して行なう全国発明表彰の象徴的な賞として、最も優秀と認められる発明等の完成者に贈呈される。
受賞対象:ディーゼルエンジンの燃焼室構造(特許第5338268号)
受賞者:志茂 大輔(しも だいすけ) マツダ株式会社 エンジン性能開発部
金 尚奎(きむ さんぎゅ) マツダ株式会社 パワートレーン技術開発部
片岡 一司(かたおか もとし) マツダ株式会社 パワートレーン技術開発部
今回受賞した発明は、自動車用量産ディーゼルエンジンで世界一の低圧縮比14.0を実現し、トップクラスの低燃費、NOx排気後処理装置無しで厳しい排ガス規制に適合させた、クリーンディーゼルエンジンの主要な技術だ。
燃焼室形状に卵型楕円関数を採用することで、燃焼室内の縦方向の旋回流(タンブル流)を強化。これにより燃料噴霧と空気との混合促進を図り、低圧縮比化によるNOx・すす等の有害排出物の低減効果を最大限に引き出すことに成功したものだ。