ポルシェカレラカップ ジャパン第7戦 決勝レポート

ポルシェカレラカップ ジャパン第7戦 決勝レポート
2016年8月6日、富士スピードウェイにてポルシェ カレラカップ ジャパン2016第7戦の決勝レースが開催された。午前中に行われた予選の興奮も冷めやらぬ16時20分、気温もさることながらストレートの路面温度は46度に達する厳しいコンディションの中でスタートしたPCCJ第7戦は、随所でオーバーテイクが頻発するPCCJ史上でも有数の激しいレースとなった。

ポールポジションを獲得した#78近藤翼は予選で使用したユーズドタイヤ、2番グリッドの#14三笠雄一はあえて温存したニュータイヤという対照的な戦略を取った2台は無難にスタートを切ったかに見えた。しかし2列目からスタートした#7星野敏はすぐさまフロントローの両車と並びかけるほどの鋭い出足を見せる。

4番グリッドスタートの#9武井真司も#7星野に食らい付きトップの4台は団子状態で1コーナーに入るが勢い余った#7星野は5位にポジションダウンを喫した。#78近藤はトップで2周目に突入するも、わずかに加速で勝る#14三笠がストレートエンドでアウトから#78近藤に並ぶ。そのまま2台は接触し、#14三笠は1コーナーでオーバーラン、そしてタイヤバーストを起こしてリタイヤとなる。この接触で左フロントタイヤにダメージを負った#78近藤はトップをキープするもペースが上がらず、後方からは徐々に#9武井が迫っていく。

ここで#78近藤をさらなる悲劇が襲う。4ラップ目に突入する頃、ジャンプスタートをしたとのジャッジが降り、ドライブスルーペナルティを課せられることになったのだ。6周目に#9武井はヘアピンの進入で#78近藤を捉えトップに立ち、また、#78近藤はこの周でペナルティ消化のためピットレーンに入ったため、#9武井の一人旅になるかと思われたが、予選から絶好調の#7星野が2秒弱のギャップで後ろからチャンスを伺う展開となった。

レース中盤には1秒差に、そして残り3周となる頃には0.5秒にまで差を縮めた#7星野は14周目のダンロップコーナーでは#9武井とテール・トゥー・ノーズ状態に持ち込む。ファイナルラップの15周目にはコーナー進入で並びかけるがヘアピンのブレーキングで#7星野のミスを見逃さなかった#9武井は一気にマージンを築きゴール。オーバーオールクラスにエントリーして1年目にして、嬉しい初めての総合優勝を獲得した。

そして#7星野から少し距離を置いたオーバーオール3位、そしてジェントルマンクラス2位争いは、チェッカーフラッグの瞬間まで一瞬たりとも目を離すことができないほどの戦いが繰り広げられた。
序盤に#32永井秀貴、#25内山清士、そして中位グリッドからスタートした#98 IKARI GOTOの3台で展開されていたバトルに後方から順位を上げて行った#99佐野新世が加わり、ストレートだけでなくあらゆるコーナーで順位を入れ替えながら周回を重ねていく。#32永井はついに13周目に集団のトップに立つとリードを見事にマネージメントし、そのままゴール。続いては#99佐野、#98 GOTOの順でチェッカーを受け、レースをフィニッシュした。

PCCJ第7戦 結果

Pos. Car# Driver (Class) Car Name Time

1 #9 武井 真司 O BINGO RACING 26’28.197
2 #7 星野 敏 G D’station 991 + 0.939秒
3 #32 永井 秀貴 G ナインレーシング +19.127
4 #99 佐野新世 G SKAD PORSCHE +22.236
5 #98 IKARI GOTO G チームトーエイスピリット +24.374
6 #2 田島 剛 G タジマレーシング +24.444
7 #51 ポール イップ G PACE +25.908
8 #66 ブライアン リー G GTO Racing +27.244
9 #47 TAD JUN JUN G muta racing + 27.917
10 #10 齋藤 真紀雄 G BINGO RACING +32.985
11 #78 近藤 翼 O スカイレーシング   +34.651
12 #19 Yuri Hayashi Gナインレーシング +35.920
13 #77 浜崎 大 G GRacingVentiler +48.510
14 #23 滝沢 智幸 G イエローコーンGT3 +52.721
15 #36 宇佐美 貴章 G ミツワオートGT3カップ +56.364
16 #24 剛 覇矢人 G みきゃん スペンダー GT3 +1’06.234
17 #25 内山 清士 G エヌケーレーシング +1’29.626
18 #6 米倉 正憲 G GRacing +1’49.437
19 #52 春山 次男 G はるやまRacing TEAM +1’53.216
—— 以上完走——-
 #14 三笠 雄一 O ガーミンポルシェ + 13周

* O=オーバーオールクラス G=ジェントルマンクラス

COTY
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