2014年4月20日、4月19日 アウディは北京モーターショーで「TT オフロードコンセプト」を発表した。このコンセプトカーはコンパクトSUVのユーティリティとクーペのスポーツ性を両立させる4ドアモデルだ。
北京国際モーターショーでお披露目されたこの新型4ドアモデルは、アウディに新しい表現方法が加わったことを示唆している。研究開発担当取締役のU.ハッケンベルク博士は、「アウディTT オフロード コンセプトは、将来のTTシリーズのイメージを彷彿させるモデルですが、従来のTTが持つスポーティな遺伝子と、アウディのコンパクトSUVの力強さを合わせ持っています。電磁誘導式チャージングシステムをもつプラグイン ハイブリッドとしたことで、未来のモビリティに向けた大きな１歩を踏み出しました」と語る。
TT オフロードコンセプトはプラグインハイブリッドシステムを搭載し、システム全体で最大出力300kW（408ps）、最大トルク650Nmを発揮する。動力性能は0-100km/h加速が5.2秒、最高速は250km/hリミッター付き。平均燃費わずか1.9L/100km(52.63km/L)、CO2排出量45g/kmという優れた環境性能を備えている。電力だけのゼロエミッション走行で最大50km、システム全体での航続距離は最大880km。
搭載されるエンジンは、最高出力215kW（292ps）、最大トルク380Nmを発揮する2.0L TFSIエンジンで、大径ターボチャージャー、各気筒にポート噴射、直噴のツインインジェクターを装備している。
最高出力40kW、最大トルク220Nmを発揮するモーターはエンジンとクラッチを介して装備される。スリムでディスク形状のモーターは、6速e-Sトロニックトランスミッションの内部に装着されている。デュアルクラッチシステムのe-Sトロニックトランスミッションは、駆動力をフロントホイールに伝達。そして、そしてリヤアクスルに2つ目のモーターが装着されており、このモーターは最高出力85kW、最大トルク270Nmを発揮する。
リヤアクスルの直前には8個の液冷リチウムイオンバッテリーを搭載。このバッテリーは車輌の前後重量バランスを54:46にし、重心を低くすることに貢献している。バッテリー容量は12kWh。このバッテリーは非接触充電ができる。
TT オフロード コンセプトは、ドライブセレクトにより、3つのドライビングモードが選択できる。EVモードは、電力だけでの走行でフロントアクスルの機能は停止され、リヤアクスルに装備されたモーターだけで最高130km/hでの走行が可能。ハイブリッドモードでは、3つのユニットが状況に応じて働く。多くの場合、フロントアクスルに搭載されたモーターがジェネレーターとして機能する。エンジンのパワーによってモーターが発電した電力がバッテリーに供給され、電力での走行可能距離を伸ばし、スポーツモードでは、すべてのユニットが出力を発揮します。
アクセルペダルを強く踏み込むとブーストモードとなり、リヤアクスルのモーターと2TFSIエンジンが共に車輌を加速させる。ハイブリッドモードで滑りやすい路面やオフロードを走行中など、4WD走行ガ必要な場合にも同様の作動となる。つまりe-tronクワトロになるのだ。
TT オフロード コンセプトは、市販化目前の新ドライバー アシストシステム、交差点アシストシステムとオンライン信号情報システムを搭載している。交差点アシストシステムは、交差点や車線が合流する場所でドライバーに注意を促し、横から来る車輌との衝突を未然に防ぐ。レーダーセンサーとワイドアングルカメラが車輌の前方と左右方向を常に監視し、横から来るクルマとの衝突を予測した場合、アウディバーチャルコクピットに警報を表示する。
オンライン信号情報システムは TT オフロード コンセプトと市街地の信号機を制御している中央制御室のコンピューターをモバイル回線で接続し、通常モードではシステムは次の信号を青で通過するために適切な速度を表示。信号で停車中には、青信号に変わるまでの残り時間を表示することができる。
TT オフロードコンセプトのボディサイズは全長4.39m、全幅1.85m、ホイールベース2.63mでQ3とほぼ同等だが全高は1.53mと、Q3より8cm低められている。
