【北京モーターショー2026】ヴァレオ 誰もが使える自動運転へVSS360を次の段階へ

ヴァレオは2026年4月24日、中国・北京で開催された「北京モーターショー」で、先進運転支援システム(ADAS)プラットフォーム「Valeo Smart Safety 360(VSS360)」の大幅な機能拡張を発表した。

今回のアップデートでは、新たに「Highway Navigation on Autopilot(NOA)」機能を追加。高度な運転支援機能を高級車だけでなく、エントリークラスの車両にも適用可能とした。

VSS360は、SoCを内蔵したフロントカメラを中核とする統合演算アーキテクチャーにより、従来は個別に必要だった電子制御ユニット(ECU)を削減しながら、高性能とコスト効率を両立する先進運転支援プラットフォームだ。

今回追加されたNOA機能により、高速道路や自動車専用道路において、ナビゲーションルートに沿った走行をドライバー監視下で行なうハンズオン運転を可能としている。

従来のアダプティブクルーズコントロール(ACC)が車速維持や先行車追従にとどまるのに対し、NOAは追い越し時の自動車線変更や分岐・合流への対応、地図情報や交通状況に応じた速度制御などを実現する。

なお、このシステムは2025年10月から中国の主要自動車メーカー向けに量産採用されており、今後さらなる展開が見込まれている。

VSS360は、フロントカメラ、サラウンドカメラ、リアカメラに加え、前方および前後左右のコーナーレーダーや超音波センサーを組み合わせることで、車両周囲360度の認識を実現。これにより、高速道路から都市高速まで複雑な交通環境に対応可能としている。

SoC内蔵フロントカメラ

NOAシステムは、360度の高精度認識と高性能コンピューティングにより、高速道路および自動車専用道路の走行を包括的にカバーする設計となっており、5つの主要機能モジュールを実行する。

まず「シングルレーン・ドライビング」は、定常走行や追従走行に加え、最終通過地点を認識したうえでの停止制御を行なう。

さらに、合流や分岐においては最適な走行ラインを生成し、高速道路の乗降をスムーズに実現する。レーンチェンジ機能は、ドライバーの操作またはシステム提案に基づき、周囲の交通状況を確認したうえで安全な車間距離を確保し、自動的に実行される。

また、制限速度やカーブ、ナビゲーション情報を統合的に判断して最適な車速を算出するインテリジェント・スピード・コントロールも備える。さらに、工事区間のパイロン回避などに対応する「スマート・アボイダンス(回避)」機能も搭載する。

ヴァレオのNOAシステムは、センサー、ソフトウェア、エンジニアリングサービスを単一プラットフォームで提供する「ワンストップ」アプローチにより、自動車メーカーの開発負担軽減と市場投入の迅速化にも寄与する。

ヴァレオは、電動化、ADAS、先進照明技術、ソフトウェア領域を軸に、車両1台あたりの付加価値向上を目指している。今回のVSS360の進化は、ソフトウェア定義車両(SDV)時代における重要な一歩となる。

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