トヨタ ランクル・プラドの後継ランドクルーザー250の発表と特別仕様車の発売開始 本来の悪路走破性も持ち合わせたSUVに

トヨタは2024年4月18日、2023年夏にデザインを発表した「ランドクルーザー」ファミリーの「250」シリーズを正式に発表・発売した。また同時に合計8000台の限定発売となる特別仕様車 ZX“First Edition”、VX“First Edition”が設定され発売された。

ランドクルーザー・シリーズは現行の超ラグジュアリーな300系や2023年まで販売されていたランドクルーザー・プラド、そして業務用の70シリーズがラインアップされているが、新たに追加されたランドクルーザー 250シリーズは、プラドの後継モデルだ。

新型車”250″シリーズは、ランドクルーザーの中核モデルとして悪路走破性をベースに扱いやすさを持ち、今後のランドクルーザーの中心モデルと位置づけられている。

つまり、時代とともに高級・豪華路線にシフトしてきたこれまでのランドクルーザー・プラドが位置するライトデューティーSUVモデルを、本来の姿に戻し、原点回帰をキーワードに、開発コンセプトを「The Land Cruiser : 質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」としている。

また同時に、従来のプラドなどのサブネームを廃止し、300、250、70を統合してランドクルーザー・シリーズとしている。

250シリーズは、全長4925mm、全幅1980mm、全高1925/1935mmのボディサイズに、伝統のホイールベース2850mmとしている。オフローダーに相応しい対地障害角を確保し悪路走破性を追求する一方、ドアミラー含む実用全幅値は2115mm(社内測定値)にとどめることで扱いやすさにも配慮。なお、最低地上高は215mm/225mmとなっている。

シートタイプは、3列シート7人乗りと2列シート5人乗りの2つのタイプを設定。6:4分割セカンドシート使用時でもラゲッジ容量は408Lを確保している。

250シリーズは、300シリーズと同じGA-Fプラットフォームを採用するなど優れた悪路走破性を追求した。そしてこのラダーフレームには、最新の溶接技術「非線形テーラードウェルドブランク」や超高張力鋼板を採用。つまりボディとして必要な剛性に加え強度と軽量化を達成している。従来プラドとの比較で、フレーム剛性+50%向上、車両全体の剛性としては+30%向上させている。

サスペンションは新開発され、フロントはハイマウント・ダブルウィッシュボーン式、リヤはトレーリングリンク・リジッド式としている。

ランドクルーザー初となる、電動パワーステアリング(EPS)とスタビライザーのON/OFF機構であるSDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)を搭載している。

電動パワーステアリングはオフロードでのキックバック低減に加え、オフロード・オンロードを問わない扱いやすさを確保。SDMはスイッチ操作でフロントスタビライザーのロック、フリーを切り替え、オフロードでの悪路走破性・乗り心地とオンロードの操縦安定性を両立させている。

また、最新のマルチテレインセレクト、マルチテレインモニターによるオフロード走行支援システムを搭載。マルチテレインセレクトは、オフロード走行において路面上に応じた走行支援を6つのモードから選択可能。ハイレンジ(H4)でも動作可能とし、より多くのオフロード走行シーンで使用が可能。

マルチテレインモニターは、マルチテレインセレクト作動中に、車両周囲の状況確認を4つのカメラで視認できるシステムだ。フロント画面表示中に車両を停止させ、画面内のスイッチで切替可能なアンダーフロアビュー/アンダーフロアビュー(後輪)に加え、後退時に後輪周辺をクローズアップして表示するバックアンダーフロアビュー(トヨタ初)を搭載している。

パワートレインはグローバールで多様なエンジンをラインアップしているが日本では、2.8L4気筒直噴ターボディーゼルエンジン(1GD-FTV型)+8速ダイレクトシフトAT、2.7Lの4気筒ガソリンエンジン(2TR-FE型)+6速スーパーECTという2タイプのパワートレインを設定。2.8L直噴ディーゼルは出力204PSで、500Nmのトルクを1600~2800rpmという低回転で発生させることができる。

2.7Lのガソリンエンジンは最高出力120kW(163PS)、最大トルク246Nmを発生する自然吸気エンジンと6速SuperECT(AT)を組み合わせ、日常での使いやすさを訴求したエントリー・グレード向けとなっている。

4WDシステムは、センターデファレンシャルにトルセンLSDを備えたフルタイム4WDを採用している。また電動リヤデフロックにより悪路での力強い走破性を発揮する。

運転支援システムは、トヨタセーフティセンスを搭載し、プロアクティブドライビングアシスト、自動ブレーキ、さらにオプションとして「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」を設定している。

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■特別仕様車
今回の特別仕様車 ZX“First Edition”、VX“First Edition”は250シリーズ誕生を記念し発売するモデルで、販売台数は両車合わせて限定8000台としている。

ZX“First Edition”

ZX“First Edition”は、ZXグレード(2.8Lディーゼル)をベースに、原点回帰をより強調する丸目型Bi-Beam LEDヘッドランプやマットブラック塗装のアルミホイール/18インチオフロードタイヤなどを特別装備。タイヤ/ホイールは265/70R18タイヤ&18×7.5Jアルミホイール(マットブラック)としている。

VX“First Edition”

VX“First Edition”は、2.8Lディーゼルエンジン、2.7Lガソリンエンジンを搭載する2タイプのVXグレードをベースに、専用外板色サンドや内装色ダークチェスナットを特別採用。先進機能を付与したトヨタセーフティセンス、トヨタチームメイトを設定し安全・安心装備をさらに充実させている。

また、本革シート表皮(専用加飾付)や合成皮革巻きドアトリムオーナメント(“FIRST EDITION”ロゴ入り)に加え、インストルメントパネル加飾(専用ザイル調チタニウムフィルム+メッキ付)を特別仕様車共通アイテムとしてしつらえ、特別感を強調している。

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