混乱しているダウンサイジング・エンジンへの理解を正しく考察【動画】

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フォルクスワーゲンが先駆けて世に送り出した1.4 TSIエンジン。それまでの自然吸気2.0Lエンジンに置き換え、トルク、燃費性能を大幅に高めた

フォルクスワーゲンが、2005年に初めてゴルフに搭載した1.4 TSIエンジンが、近年のダウンサイジング・コンセプトを主導することになった画期的なエンジンとされている。その「ダウンサイジング・コンセプト・エンジン」とは、直訳すると排気量を縮小したエンジンということになる。

ダウンサイジングの意味するもの
しかし、排気量を減らすのがダウンサイジングなのかというと、それでは理解としては不十分だ。つまり、「ダウンサイジング」の本当の意味はもっと深いのだ。一般的にはダウンサイジング・エンジンの本当の狙いが理解されておらず、混乱を招いている。

まず、ダウンサイジング・コンセプトの基本は、基準となるエンジンより大幅に排気量を縮小する、基準となるエンジンと同等か、それ以上のトルクを得るために、ターボ、スーパーチャージャーによって過給する、過給とマッチングがよくさらにトルクを増大させることができる直噴を採用する…といったことが要件となる。

フォルクスワーゲンにおける基準エンジンとダウンサイジング・エンジンの対比

つまり、排気量は小さくしながら、過給器によって排気量以上の空気を押し込み、直噴システムにより燃焼室冷却効果、充填効率を高めて、大トルクを引き出すということだ。

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