マツダとスバルは2025年6月2日、5月31日から6月1日に開催された「ENEOSスーパー耐久シリーズ 2025 Empowered by BRIDGESTONE 第3戦 NAPAC 富士24時間レース」に、ENEOS製の「低炭素ガソリン(E20)」を燃料として使用し、マツダは「MAZDA SPIRIT RACING RS FUTURE CONCEPT(12号車)」で、スバルは「HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT」で参戦した。
そして今後のレースにおける低炭素ガソリン(E20)の使用と、低炭素ガソリンの普及に向けた実証実験への参画を発表した。なおこのスーパー耐久レースでの実証実験には、トヨタ、ニスモも加わっている。

トウモロコシやサトウキビなど植物由来のバイオエタノールとガソリンを混合させた「低炭素ガソリン(E20)」は、バイオエタノールの混合率は約20%だ。すでに10%程度の混合燃料「E10」はアメリカ、カナダ、ヨーロッパなどで普及している。また、このエタノール添加燃料での先進国であるブラジルでは、E20とエタノール100%(E100)の2種類の燃料が以前から幅広く使用されている。


日本市場ではこれまでバイオエタノール添加燃料はまったく採用されてこなかった。これからバイオエタノールの安定調達や供給インフラの整備、燃料品質や車両搭載への対応がこれから行なわれることになる。ただし、車両対応に関しては、ブラジルに車両を輸出しているマツダは以前からバイオエタノールに適合できるエンジンを供給しているため、技術的には特に問題はない。
モータースポーツという厳しい使用環境において、ENEOSや参画する自動車メーカーは「低炭素ガソリン(E20)」燃料を使用・評価し、知見や課題を共有していくとしている。