マツダは2011年8 月25日、Mazda3(日本名:アクセラ)の欧州仕様車に搭載されている先進安全技術「リアビークルモニタリングシステム(RVM)」が今年度の「ユーロNCAPアドバンスド賞」を受賞し、9月中旬に開催されるフランクフルトモーターショーにて表彰されることを明らかにした。
ユーロNCAPとはEU委員会の支援のもとで、ユーロ7カ国やEU圏内の各国の消費者団体もバックアップする自動車の安全評価を行う組織。日本でも同様の「JNCAP」があり、衝突試験とそのデータ公開(自動車アセスメント)などを行っている。今回のユーロNCAPアドバンス賞は2010年から開始され、自動車メーカーが積極的に開発・導入している先進的な安全技術を評価し、表彰する制度とのこと。
マツダの「リアビークルモニタリングシステム(RVM)」は、高速道路などでの車線変更による衝突の危険性をドライバーに知らせるシステムだ。車速60km/h以上で走行中に、リアバンパー内側の左右に備えた後方レーダーで隣車線上の後方から接近する車両を検知すると、ドアミラーの鏡面に内蔵したインジケーターが点灯し、ドライバーに注意を喚起する。また、その状態でインジケーターが点灯した方向へウインカーを操作すると、インジケーターの点滅とともにブザーを鳴らして警告。こうしたシステムで、後方から接近しているクルマとの衝突を防ぐ役目を果たす。このRVMはレーダーを使用しているために雨などの天候の影響を受けにくく、2輪車を含むさまざまなタイプの車両に対して安定した検知性能を持っているのも特徴のひとつだ。
欧州向けのRVMは2008年にMazda6(日本名:アテンザ)に搭載し、日本の自動車メーカーとして初めて導入を開始。その後は2009年にMazda3(同:アクセラ)とMazda CX-7に設定。そして、今年9月のフランクフルトショーで発表する新型クロスオーバーSUV、Mazda CX-5と新型Mazda3にも搭載される予定だ。
なお、日本国内では2008年1月に現行アテンザが登場した時点で初採用され、その後アクセラやCX-7にも設定されている。ただし、一部上級グレードのみで選択可能なオプションとなっている。