人間との自然会話の実現か?!次世代マルチモーダル音声コンパニオン「Reno」をセレンスがルノー向けに開発 

自動車業界向けにAI・自然会話技術を提供するセレンスは2024年11月5日、ルノーとのパートナーシップを拡大し、ルノーの次世代マルチモーダル車内コンパニオン「Reno(ルノ)」に生成AIを活用し、人間との対話のような自然な会話ができるアシスタント・システムが実現すると発表した。

ルノーの公式アバターで、車載コンパニオンのRenoは、インテリジェントで愛らしい車内コンパニオンとして、今まで以上に直感的で楽しい運転体験をもたらすことができる。

セレンス独自のインテリジェントな大規模言語モデル統合である「Cerence Chat Pro」によって、ルノーのドライバーはChatGPTを含む多数のソースを活用して、ほぼすべての質問や疑問に対して正確で適切な回答を引き出しながら楽しく会話ができるのだ。

Renoのインタラクションは、セレンスのニューラルテキスト読み上げ(TTS)機能によってさらに強化され、不安、陽気、共感、悲しみ、深刻などのさまざまな感情をドライバーに伝えることができる。

ルノー・グループの最高科学責任者のリュック・ジュリア氏
「Renoは、ルノーの次世代の車内体験のシンボルであり、直感的で自然なインタラクションを提供し、お客様に付加価値と楽しさをもたらします。Cerence Chat Proにより最新の生成AIを運転体験に適用することで、Renoは電気自動車の運転にまつわる状況の学習を強化し、ドライバーと同乗者の安全性と快適性を向上させる新たなレベルのインテリジェンスと機能を実現します」と語っている。

新しい生成AIを活用したRenoの基盤は、「Cerence Assistant」をベースにした高度に統合された音声対応のパーソナル・アシスタントだ。

Renoは、車両の主要な機能の音声制御だけでなく、車両データとセンサーを活用してドライブモードを変更して航続距離を延ばしたり、特定の天候でフロントガラスのデフロスター機能をオンにしたりするなど、運転パフォーマンスを向上させる方法を予測して提案することができる。

また「Cerence Car Knowledge(車両知識)」により、Renoはルノーの情報ソースから、信頼できる正確な情報を直接入手し、クルマに関する一般的な質問にも回答することができる。

セレンスの最高収益責任者であるクリスチャン・メンツ
「ルノーとの長期的なパートナーシップを継続し、ルノーのお客様の車内インタラクション体験を変革する高度な機能をRenoに提供できることを誇りに思います。車内体験の未来に向けて、Renoはより人間的なインタラクションを実現する重要なマイルストーンとなります。Renoは、多くの拡張機能でドライバーのあらゆるニーズをサポートする、楽しく、知識豊富なコンパニオンです」と語っている。

なお、このRenoは2024年9月にヨーロッパで発売された「ルノー 5 E-Tech electric」に搭載され、2025年には「ルノー 4 E-Tech electric」でも利用できるようになる。

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