アウディ ジャパンと全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会は2023年5月15日、電気自動車の目的地充電インフラ整備に関して、双方協力して設置を推進する事に合意したと発表した。2023年末までに50ヶ所、100基の設置を目指している。
今回アウディ ジャパンが電気自動車の目的地充電インフラ整備の協力事業に関して設置を推進するパートナーとなる全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)は、全国の旅館ホテル生活衛生同業組合の中央連合体として、旅館・ホテル営業の衛生施設の改善向上、経営の健全化、振興等を通じて、利用者の快適な宿泊体験を確保することにより、公衆衛生の向上・増進、国民生活の安定、観光立国の実現推進に寄与することを目的としている。
現在、都道府県旅館ホテル生活衛生同業組合47組合、支部旅館ホテル組合約1500組合、旅館・ホテル約1万5000軒(組合員数)により構成される日本最大級の宿泊施設組合だ。
日本は、脱炭素社会の実現のために、2035年までに乗用車新車販売で電動車(EV、PHEVなど)100%」にすることを目標としており、2030年までに公共用の急速充電器3万基を含む充電インフラ15万基を設置すると発表している。
その一方で、EV普及の初期に設置された普通充電器は3kWh、また、高速道路のサービスエリアなどに設置された急速充電器は40〜50kWhが一般的であり、旅館・ホテルでは、電気自動車を使って長距離移動をする宿泊客の利便性を高めるために、チェックインの際に充電を開始、翌朝には十分な充電状態で出発できるようにすることが、今後重要になる。
このようなことを背景に、アウディ ジャパンと全旅連は、全旅連加入宿泊施設に対して、アウディ純正のEV充電器(8kW)を無償で設置(1カ所に充電器2基設置)することにより、目的地充電における電気自動車の充電インフラ整備を促進し、脱炭素社会においても、バッテリー残量を気にすることなく、電気自動車で安心して旅行ができる環境づくりに取り組むことに同意した。
8kWの普通充電であれば、宿泊している一晩で確実に満充電にすることができるわけだ。
2023年は全国のアウディe-tron店に既に設置されている50基の50kW〜90kW急速充電器をより高出力な150kW急速充電器に置き換え、150kW急速充電器を全国合計で102基にすることで急速充電ネットワークをさらにに拡大する計画だ。
また、アウディ ジャパンがポルシェ ジャパン、フォルクスワーゲン ジャパンと事業展開している日本最大級の急速充電ネットワークサービス「プレミアム チャージング アライアンス」や、旅行先などにおける目的地充電を可能にする「デスティネーションチャージ」によるネットワーク構築を導入するなど、日本でも独自にユーザーが電気自動車を検討しやすい環境作りを積極的に行なっている。
今回、電気自動車の目的地充電インフラ整備に関して双方による設置推進の合意は、さらなる顧客満足度の向上に貢献するとともに、アウディ ジャパンのEVシフトへのコミットメントを示している。