トヨタは2019年7月19日、比亜迪股分有限公司(BYD)と電気自動車の共同開発契約を締結したと発表した。今後、2020年代前半にトヨタブランドでの中国市場導入を目指して、セダンと低床SUVタイプのEV車開発と、その車両などに搭載する電池の開発を進めるという。
世界有数のEV車両メーカーBYD
BYDは、1995年に電池生産事業で創業し、現在は電動車の開発販売、バッテリーの生産だけでなく大型蓄電池を含めたトータルエネルギーソリューションを提供する企業になっている。社名のBYDは「Build Your Dreams」の頭文字で、電動車用主要部品(電池、モーター、パワーエレクトロニクスなど)はコア部品としてすべて自社開発している。2008年には世界で初めてプラグインハイブリッド車(PHEV)の販売を開始し、2015年以降は、EVとPHVを合わせた販売実績が4年連続世界No1となり、電気駆動車に関しては世界有数のメーカーだ。日本においては電動バスを販売している。
両社は、地球温暖化の抑制に向けてCO2排出量削減を進めるために、EVのさらなる普及を目指して、競合関係の枠を超えて連携を図っていくことが必要であると考え、今回のEV共同開発の合意に至ったという。
トヨタは電気自動車、電動車の年間世界販売で2025年に550万台とする計画を発表しており、ついに中国メーカーとの協業でEVを開発するなど、電気自動車に関しては自力開発ではなく、他社との協業体制を主軸にすることが明らかになった。