トムトム 業界基準となるか?!世界初自動車メーカー向けのオープンプラットフォーム「TomTom IndiGO」を発表【動画】

グローバル規模のロケーションテクノロジーの専門企業であるトムトム(TomTom)は2021年11月30日、、世界初の自動車メーカー向けデジタルコックピット ソフトウェアのオープンプラットフォーム「TomTom IndiGO(トムトム・インディゴ)」を発表した。

「TomTom IndiGO」は、車内のすべての乗員とドライバーのディスプレイを共通のユーザーインターフェースに統合し、エアコン、オーディオ、その他広範な車両システムの設定、最新のアプリケーションやサービスにアクセスすることを可能にしている。

TomTom IndiGOの操作は、ステアリングのスイッチ、音声操作、タッチ操作で行なうことができ、オンライン接続、車両システムとの密接な連携、ドライバーの状況や環境への考慮をも行なうことで他に類を見ない安全で直感的なユーザーインターフェースを実現。さらに学習能力により、使用するにつれその精度は向上していく能力も備えている。

またTomTom IndiGOは、ドライバーのデジタルライフとそのまま一体化させることができる。ドライバーの情報をスマートフォンから自動的に認識し、ドライバーの設定情報やアプリを使ってドライバーメニューをパーソナライズし、ドライバーのカレンダーを同期させて次の予定にスムーズに案内できるなどが可能なのだ。

もちろんTomTom IndiGOは、すべての車載インフォテインメント ディスプレイに対応しており、パートナーによるアプリストアを表示できる。ドライバーや同乗者は安全な環境下で、友人にメッセージを送ったり、多彩なエンターテインメントを楽しんだり、主要なオフィスアプリケーションを使用して作業することもできる。

TomTom IndiGOを使えば、ドライバーは車両から離れた場所からでもコネクテッド技術により操作ができる。モバイルアプリに簡単に接続でき、例えば、寒い日に暖房を事前に設定したり、車両の充電状況を確認するなど、次のドライブに備えることができるわけだ。

またトムトムの最新のナビゲーション技術であるNavigation for Automotive and Electric Vehicle(乗用車・電気自動車用ナビ)にも対応している。ドライバーは、最新の経路や地図を超高速で検索したり、電気自動車(EV)の正確な航続距離や経路情報を利用できるクラウドベースのハイブリッドナビゲーションを利用することができる。

他のデジタルコックピット プラットフォームとは異なり、TomTom IndiGOは車両センサーを含む車載システムと統合することで、先進運転支援システム(ADAS)と連携した信頼性の高い実用的な情報の表示、より正確なEV航続距離予測の算出、EVの急速充電の事前充電も可能だ。

TomTom IndiGOの特長は、自動車メーカーがドライバーに驚きと喜びを与える没入型のブランド体験を、他のソリューションよりもより少ないリスクとコストで、さらに製品化に要する時間もより短縮して実現するための基盤となるのだ。

TomTom IndiGOは、自動車メーカーのソフトウェアエンジニア、ユーザーエクスペリエンスチーム、ブランドチーム、そしてソフトウェア開発パートナーなど、自動車用ソフトウェアの開発に携わる部門が協働するフレームワークを提供する形になっている。

そして完全にユーザー体験ができる状態で自動車メーカーに納入されることになっている。つまりTomTom IndiGOのソースコードへのアクセスを提供することで、自動車業界の顧客がモジュラー ソフトウェア プラットフォームを自由に変更、拡張できるようにデザインされているのだ。

そのため、さまざまなディスプレイやハードウェア構成に対応した柔軟なTomTom IndiGOのプラットフォームは、幅広い開発ツールやカスタマイズツールが付属しており、自動車メーカーやサプライヤーは自由にカスタマイズして、使いやすいユーザーインターフェースを簡単に作成することができる。

車両が生産される前は、TomTom IndiGOは標準的なハードウェア上でシミュレーションを実施でき、出荷前に最終製品のテストと調整を行なうことができる。トムトムはこのあらかじめ統合されたユーザーテスト済みのモジュールと最新の共同作業システムにより、効率的で予測可能なソフトウェア開発を推進し、自動車メーカーの開発コストを最大80%削減することを目標としているという。

TomTom IndiGOは、Android Automotive OS上で動作するため、自動車メーカーはTomTom IndiGOのプラットフォーム上に新しいアプリやサービス、拡張機能を簡単に開発、統合することも可能だ。もちろんオンライン接続により、プラットフォーム上のソフトウェア、アプリ、サービス、プラグインをワイヤレス通信(OTA)で更新、拡張することもできる。これにより、自動車メーカーは、自動車のライフサイクルを通じて継続的に新しい機能を提供でき、新たな収益源を生み出すこともできるわけだ。

この革新的なTomTom IndiGOは、柔軟で拡張可能なソフトウェア開発キット(SDK)と使いやすいプログラミング システムで提供され、あらゆるディスプレイに合わせて簡単に調整することができる柔軟性を備えており、世界中のあらゆる場所でクルマのブランド、クラス、車種を問わず対応することができるのだ。

またTomTom IndiGOは、他のデジタルコックピットソフトウェア開発プラットフォームの制約を大きく超え、自動車メーカー、システムインテグレーター、ソフトウェア開発会社、コンテンツ プロバイダーなど、あらゆる人が既存のアプリを共有し、ビジネスモデルを変える新しいアプリを作ることができるオープンで安全な開発システムとなっている。

トムトムのハロルド・ゴダインCEO

従来、車両向けのソフトウェア開発には多くの時間とコストが必要とされてきました。TomTom IndiGOはそのような開発の課題を抱えるトムトムのお客様のニーズに完璧に応えます。TomTom IndiGOは、自動車メーカーに、パワフルで柔軟性がありコスト効率の良い開発環境を提供し、通常の数分の一ほどの時間とコストで最高クラスのデジタル体験を創り出すことを可能にします。この革新的なTomTom IndiGOは、開発の課題を解決する一歩として、迅速なプロトタイプ作り、速やかな展開、漸進的な改善といった最新のソフトウェア開発の原則を展開するためのプラットフォームを自動車メーカーに提供します。自動車メーカーとソフトウェア開発企業はTomTom IndiGOにより、効率的なコラボレーション、継続的な連携、段階的な改善のためのフレームワークを手に入れることができます。オンライン接続や、アプリ開発者とサービスプロバイダーのオープンで成長し続けるエコシステムにより、TomTom IndiGOの精度は時間の経過とともに向上します」と語っている。

なお、このTomTom IndiGOに対して、アマゾン(アレクサ)、ボッシュ、マイクロソフト、セレンス、フォルシアなどから、ヨーロッパのアプリストア会社、アプリ開発会社が連携していくことが既に発表されており、今後のヨーロッパ車のデジタル コクピットのデファクト スタンダードになると想定されている。

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COTY
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