グッドイヤー ブランド力の強化を図り日本でのプレゼンス向上を目指す

グッドイヤー 日本での事業を強化
日本での事業強化を発表。左からダン・スミッカ氏(アジア太平洋地域社長)、ダイル・ブラッキン氏(日本グッドイヤー社長)、片島直氏(日本グッドイヤー副社長)

2015年10月1日、グッドイヤーと住友ゴムの16年間にわたる業務提携・合弁事業は既報のように解消に向けて協議が行なわれてきたが、10月1日付けで提携解消の手続きが正式に完了した。

業務提携、合弁事業の解消に伴い両社のブランド展開、各地域における事業展開で経営の自由度が大幅に向上することになり、両社がそれぞれのグローバル戦略を打ち出している。

グッドイヤー・ブランドの展開ダンロップ・ブランドの展開

住友ゴムは、日本ではダンロップ・ブランドを従来通り保持し、北米ではダンロップ・ブランドのタイヤは日系自動車メーカーの新車OEM供給、およびモーターサイクルタイヤを新たに展開できるようになり、生産(ニューヨーク・バッファロー工場)、研究、開発等の拠点を独自に保有することも可能になった。また住友ゴムはアメリカ、欧州のリプレイス・タイヤはファルケン・ブランドを展開する。

一方のグッドイヤーは、アメリカ、カナダ、メキシコなど北米全域でリプレイス用タイヤと非日系自動車メーカー向けOEMタイヤの供給でダンロップ・ブランドを使用することができる。また、欧州ではリプレース用、OEM供給用にダンロップ・ブランドを使用することができる。つまりグッドイヤーは自社ブランドとダンロップ・ブランドの2本立てで製品を展開できるようになったのだ。

 

グッドイヤー ブランド展開

そして2015年10月2日、日本グッドイヤーは同日から新たに日本市場に向けて事業を独自展開することを発表した。

グローバルでの成長戦略と整合しつつ、日本市場への投資を強化し販売力を高めるのだ。

アジア太平洋地域担当のダン・スミッカ社長は、「日本は世界で最も重要な自動車市場の一つです。その日本でリプレース用・OEM供給用タイヤの両方の分野ででグッドイヤー・ブランドのプレゼンスを高めていきます」と語った。

グッドイヤー社の地域別販売では、北米が45%、ヨーロッパ・中東・アフリカが34%、アジア太平洋地域が11%となっているが、日本は乗用車の保有台数が多く、さらに自動車メーカーの数も多く、生産台数・輸出台数は世界トップレベルにあるため、リプレース用タイヤ、新車OEM供給のいずれの面でも高いポテンシャルを持っていると考えているのだ。

アジア太平洋地域担当のダン・スミッカ社長
日本市場を重要な市場と語るアジア太平洋地域担当のダン・スミッカ社長
日本でのサービス、ブランドを強化する方針を語る日本グッドイヤーのダイル・ブラッキン社長
日本でのサービス、ブランドを強化する方針を語る日本グッドイヤーのダイル・ブラッキン社長

日本グッドイヤーの社長として新たに就任したダイル・ブラッキン氏は、「イノベーションで世界をリードする会社として、日本でも継続的に新商品を導入するとともに、ブランドの構築、強化を図るべく投資を行ないます」と語っている。

F1グランプリでは通算300勝を挙げた記録を持つ
F1グランプリでは通算300勝を挙げた記録を持つ
アメリカで高い人気のNASCARレース用タイヤ
アメリカで高い人気のNASCARレース用タイヤ

グッドイヤーは現在、スポーツ&ハイパフォーマンスの「イーグル」、ラグジュアリー向けの「E-GRIP」、SUV用の「ラングラー」、オールシーズン用の「Vector 4シーズン」、スタッドレス「アイス・ナビ」を展開している。E-GRIPは、日本市場に合わせ、ハイブリッド車用のE-GRIP ECOなど低燃費タイヤもラインアップしている。

ヨーロッパのグッドイヤーで開発された最新のオールシーズンタイヤ「ベクター 4シーズン」。ジープ・レネゲードに純正装着
ヨーロッパ・グッドイヤーで開発された最新のオールシーズンタイヤ「ベクター 4シーズン」。最新モデルのジープ・レネゲードに純正装着装着されている

今後はさらに日本市場のタイヤサイズの拡充、新商品の導入を積極的に行なっていくとしている。

 

日本グッドイヤー公式サイト
グッドイヤー公式サイト

COTY
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