住友ゴムは2019年7月24日、関西大学・谷弘詞教授と共同で、タイヤの内側に静電気を利用する発電デバイス(エナジーハーベスト)を取り付け、回転によって電力を発生させる技術を開発したと発表した。
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技術内容
これは静電気の一種である摩擦帯電現象を応用したもので、タイヤの回転にともなう接地面での変形により、発電デバイスが効率良く電力を発生する。将来的に、この技術は各種デジタルツールの電源としての活用が期待される。

住友ゴムは、「さらに高い安全性能」、「さらに高い環境性能」を実現するためのタイヤ技術開発コンセプト「Smart Tyre Concept」を掲げており、デジタルツールを用いて得られるさまざまなデータを利用した新たなソリューションサービスの展開を目指している。
今回の発電するタイヤの開発は、タイヤ内側に取り付けるTPMS(Tire Pressure Monitoring System:タイヤ空気圧監視システム)などのセンサー類の電源供給として応用が期待でき、将来的にバッテリー不要のデジタルツールを活用したサービスを作り出す可能性もある。
なお、この研究・開発テーマは2018年10月に国立研究開発法人科学技術振興機構の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)シーズ育成タイプFSに採択され、同機構の支援を受けながら開発を進めている。