トヨタGAZOOレーシングは2022年12月5日、2023年の年始早々に開幕する「ダカールラリー2023」にGRダカールハイラックスT1+の3台体制で出場し、2連覇を目指すことを発表した。
また、チームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)が新型のランドクルーザー300 GR SPORTの2台体制、日野チームスガワラがハイブリッドシステムを搭載したHINO600シリーズ1台体制でトラック部門に挑む。
ダカールラリーは、FIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)の2023年シーズン開幕戦でもある。アル-アティヤ/ボーメル組は、2022年に世界選手権として新設された、このクロスカントリーラリーレイドのシリーズで初代チャンピオンになっている。アル-アティヤ/ボーメル組はこのW2RCシリーズに2023年シーズンもフル参戦し、連覇を目指すことになる。
2023年シーズンは、GRダカールハイラックスT1+の属するT1+クラス車両と、その直接的なライバルとなるT1U(アルティメット)クラスの性能調整でバランスを取るために規則を変更した。変更の主なポイントは、双方の性能を接近させ、より競争の激しいラリーにするために、T1+クラスとT1Uクラスの車両はどちらも最高出力を30kW削減。この変更に伴いエンジン出力カーブも調整され、ガソリンターボ・エンジンを搭載するT1+車両の、高地での補正機能は禁止されることになった。
TGRはGRダカールハイラックスT1+の信頼性と耐久性をさらに向上させ、ダカールラリー、W2RC、SARRCを戦い抜ける様に常に改良が続けられている。
デファレンシャルやウィッシュボーンなどの部品が強化されているほか、シングルダンパーの熟成やトランスミッションのシフト特性も最適化された。そして、最新のレース用燃料に対応し、性能調整に適合するようにソフトウェアの調整も行なわれている。
なおGRダカールハイラックスT1+は、プライベートチームにも提供される。ダカールラリー2023では、7台のGRダカールハイラックスT1+がプライベートチームから参戦の予定となっている。
ダカールラリー2023は、2022年12月31日にサウジアラビアの北西海岸部でスタートし、内陸部の都市ハイルへと向かい、そこからルートはサウジアラビア南東方向へと進み、エンプティ・クォーター(空白地帯)と呼ばれる地域を通過した後、北へと向きを変え、2023年1月15日にサウジアラビア東海岸のダンマームでゴールを迎えるコースとなっている。