2015年3月16日、日産は100%電気トラック「e-NT400テストトラック」の実証運行を、千代田区のコミュニティサイクル事業実証実験「ちよくる」のために、同日から開始すると発表した。
「ちよくる」とは、NTTドコモと東京都千代田区が、2014年10月から実施している千代田区のコミュニティサイクル（自転車）事業実証実験だ。NTTドコモと千代田区は、「ちよくる」プログラムで日産が貸与する「e-NT400テストトラック」のモニター車両を、千代田区内全域に配置されている約30ヶ所のサイクルポート（自転車の貸出・返却拠点）間での次世代コミュニティサイクルシステムを搭載した自転車の再配置運営に、2ヶ月の間運行される。
今回、電気駆動の「e-NT400テストトラック」を使用することで、サイクルシェアリング事業全体における、さらなるCO2削減効果が期待できる。日産は今回の実証証運行で得られたデータをもとに、走行性能や充電の運用などに関する検証を進め、今後の開発に活用するという。
電気トラック「e-NT400テストトラック」は、小型トラック「アトラス」をベースに、日産・リーフのコンポーネント（モーター、バッテリー）を最大限活用した電気駆動システムを搭載しており、画期的なゼロエミッションの小型トラックとして将来の量産化目指している。
当然ながら排気ガスを出さないため、都市部のエンジン車乗り入れ制限のあるエリアにも入っていけるほか、低騒音のため深夜の時間帯でも運行しやすいトラックだ。出力80kWの電動モーターと高出力・大容量のリチウムイオンバッテリーにより、振動が少なくスムーズな加速と優れた乗り心地を実現し、トラックとして新しい運転感覚を提供しているという。今回のモニター車はJC08モードでの航続可能距離が約62㎞で、30分間で容量の80%まで充電可能な急速充電機能を内蔵している。
