マツダは2021年11月8日、グローバル基幹車種のSUV「CX-5」に2機種の特別仕様車を追加設定し、4年振りの大幅な商品改良を行なった。発売は12月上旬が予定されている。
今回の商品改良はより進化し、マツダ3から取り入れられている引き算の美学を訴求する魂動デザイン フェーズ2を取り入れた表現としている。これまでより、キャラクターラインの使用を抑え、ボディ面に外光を反射する陰影により質感を強調できるようにしている。
フロントグリル、前後のバンパー形状、前後ライト類のデザインを一新している。なおアダプティブ ヘッドライトはグレアフリー(防眩)ハイビームを従来の12分割から20分割とし、夜間の視認性を向上させている。その他では新たなボディ色「ジルコンサンドメタリック」を追加している。
もうひとつ、従来のCX-5はガソリン、ディーゼルというパワートレーンの違いはあったものの、単一のSUVモデルであったが、今回の商品改良でライフスタイルや価値観の多様化に対応するため、スポーティさや都会性を追求した「スポーツアピアランス」と、家族や仲間との日常生活もアウトドアライフも楽しめるオフロードイメージを強調した「フィールドジャーニー」特別仕様車種を追加。そして従来からラインアップされている特別感を強調した「エクスクルーシブモード」と合わせてテイストの違う3種類のグレードが展開されることになった。
走りの面では、長時間運転しても疲労感の少ないドライブフィールを目指し、さらに快適性や静粛性も向上させている。走行シーンに応じ、スイッチの操作ひとつで任意に走行モードが切り替えられる「Mi-DRIVE(ミードライブ)」にAWDモデルは3モードとしている。
従来の「NORMAL」と「SPORT」に加え、新たにトラクション重視の特性で、未舗装路から深雪道などの悪路走行を含むアウトドア走行に最適な「OFF-ROAD」モードを設定し、合計3モードとなっているのだ。
その他に、フロアフレーム中央部にNo3クロスフレームを追加し減衰性を向上させ、シートフレームの取り付け剛性を向上。サスペンションのスプリングやダンパーの改良なども行なっている。またキャビンの静粛性も向上している。
パワーリフトゲートは、CX-5にハンズフリー対応している。さらに「フィールドジャーニー」のラゲッジスペースのフロアボードは前後2分割構造とし、前側ボードを上段に、後側ボードを下段にしたりとフレキシブルに使用が可能となっている。フロア下は55L容量のサブトランクを設定し利便性を高めている。
特別仕様車「エクスクルーシブモード」
エクステリアは、ボディ、前後バンパーロワ、ホイールアーチ、クラッディング・ボディロアガーニッシュまでを同色で統一。洗練されたラグジュアリーさを演出している。
大径サイズのホイールに高輝度塗装を採用し金属の質感を向上。インテリアはナッパレザーや本杢を採用し、エクスクルーシブモデルにふさわしい質感を実現している。
特別仕様車「スポーツアピアランス」
ブラックを強調し、大人のスポーツマインドを刺激するレッドのアクセントを効かせたデザインをテーマとし、エクステリアではフロントグリル、シグネチャーウィング、バンパー下部、ホイールアーチ、ドアロワガーニッシュ、ドアミラーを深い光沢のブラックで引き締め、ホイールもブラックメタリック塗装の19インチを採用。
なおフロントグリルに入るアクセントのレッドには、初代ロードスターのクラシックレッドを使用している。
インテリアはブラックレザーシート、ステアリング、ドアやシフト周りにもレッドのステッチを組み合わせている。
特別仕様車「フィールドジャーニー」
オフロードイメージを強調した特別仕様車で、専用エクステリアにより自然の中でタフさを表現している。
エクステリアは、シルバー塗装のフロント&リヤバンパーセンターガーニッシュやサイドガーニッシュに加え、ブラックのドアミラーやグレーメタリック塗装の17インチアルミホイールを採用。さらにCX-5で初のオールシーズンタイヤを標準装備している。
インテリアは、フロントグリルのアクセントにも使用しているライムグリーンカラーをシートステッチやパイピング、エアコンルーバーに採用し、独自の個性をアピール。またラゲッジールームにはアウトドアで様々に使用できるリバーシブルボードを採用し、サブトランクも併用することで利便性を高めている。
価格
CX-5:267万8500円~407万5500円(税込み)