マツダは2023年12月14日、企業としてのカーボンニュートラル実現に向けた中間目標とロードマップを発表した。
今回発表されたのは、2050年のサプライチェーン全体におけるカーボンニュートラルに向けた、国内の工場と事業所における中間目標およびロードマップだ。
具体的には2030年度をめどに、同社事業におけるCO2排出量の約75%を占める国内の自社工場と施設でCO2排出量を2013年度比で69%削減し、非化石電気使用率75%を目指す計画だ。
そのために「省エネルギーの取り組み」と「再生可能エネルギーの導入」、「CN燃料などの導入」の3本柱での取り組みを実施するとしている。
省エネルギーでは、設備投資判断の基準にインターナルカーボンプライシングを導入し、将来の炭素価格を考慮。CO2排出量削減の効果が高い施策への投資を加速させる。これまで実施してきた生産やインフラと間接部門を含めた全社領域での設備の高効率化や、技術革新についても引き続き進めていく。
再エネ導入では、本社工場宇品地区(広島・広島市)にあるMCMエネルギーサービス(広島・広島市)の発電設備の燃料を石炭からアンモニア専焼に転換。各拠点における地域と連携したコーポレートPPA(Power Purchase Agreement)の活用や電力会社から再生可能エネルギーといった、非化石電源由来電力の購入も推進する計画だ。これらの施策により、2030年度時点での非化石電気使用率は75%となるとしている。
CN燃料導入では、社内輸送などで使用する車両の燃料を軽油から次世代バイオ燃料などに転換し、燃料転換が困難とされるエネルギー源については、中国エリアをはじめとした地域のCO2吸収を促進する森林保全や再造林などのJ-クレジットを活用していくこととしている。