ホンダは2018年12月13日、新型「インサイト」を発表し、14日から発売する。Cセグメントのハイブリッドセダンとして復活したインサイトは、2モーターのスポーツ・ハイブリッド(i-MMD)を搭載しているが、燃費性能以上にセダンとしてのスタイリングの美しさ、質感の高さなど、クルマとしての本質的な魅力を訴求しているのが特長だ。
新型インサイトの開発コンセプトや、デザイン、パッケージングなどクルマのディテールについては、既報の記事を参照していただきたい。
※新型インサイトの詳解:ホンダ「インサイト」がセダンとして復活 スポーツ・ハイブリッド「i-MMD」搭載
3代目となるインサイトは、シビックで採用したグローバルプラットフォームのCセグメントサイズのセダン。すでにアメリカでは発売されているが、アメリカ仕様と日本仕様ではフロントグリルのデザインがが異なり、日本仕様は横方向のライン状グリルとしワイド感を強調。この他に日本仕様はトランクリッド後端にスポイラーを装備している。
インサイトのボディサイズは全長4675mm、全幅1820mm、全高1410mm、ホイールベース2700mmで、まさにグローバルCセグメントサイズだ。ただポジショニング的には、上級セダンのアコードとCセグメント・セダンのど真ん中のシビック・セダンとの中間で、シビック・セダンより一クラス上とされている。そのため価格もシビック・セダンが265万円であるのに対し、インサイトは350万円前後と、約90万円高くなっている。そのためインテリアの仕上げも、本革風の手触りを持つリアルステッチソフトパッドを採用するなど、シビックより質感を高めている。
搭載エンジンは、最高熱効率40.5%を誇るアトキンソン・サイクルの1.5Lガソリンで、発電用、駆動用の2種類のモーターを組み合わせている。このi-MMDの走行モードは、エンジンを使用せずバッテリーの電力だけで走るEVドライブモード、エンジンが発電用のモーターを駆動しながら駆動用モーターで走行するハイブリッドドライブ・モード、高速巡航時だけは発電用モーター、駆動用モーターを停止し、エンジンの駆動トルクで走行するエンジンドライブ・モードの3種類だ。また走行モードはスイッチでEVモード、ECON、ノーマル、スポーツを選択することができる。
さらにステアリングホイール部に、ハンドルを握ったままアクセルオフ時の減速度を3段階に変更できる「減速セレクター」を装備。減速が終わるとセレクターは自動解除されるが、スポーツモードでの走行中は固定となる。
グレードはLX、EXの2機種で、上級グレードのEXには「BLACK STYLE」というスポーティなフル装備モデルも設定されている。
燃費は、JC08モードでLXが34.2km/L、EXが31.4km/L。WLTCモード燃費では、市街地、郊外、高速モードの燃費のバランスがよく、2モーター・ハイブリッドのメリットといえる。
またドライバー支援システムは、最新の「ホンダ・センシング」を標準装備している。機能的には、衝突軽減ブレーキ、前後の誤発進抑制、路外逸脱抑制、渋滞追従機能付ACC、道路標識認識、レーンキープアシスト、オートハイビームなどの機能を備えている。