ホンダの礎を築いた藤澤武夫氏が米国自動車殿堂入り

本田宗一郎氏とともにホンダの創業者の一人であり、長らくホンダの最高顧問を務めた藤澤武夫氏が2023年12月10日、米国自動車殿堂(Automotive Hall of Fame:ミシガン州ディアボーン市)に選出され、殿堂入りすることが明らかになった。米国自動車殿堂による授賞式典は、7月20日にデトロイト市で挙行される予定だ。

1973年に本田宗一郎氏(左)と藤澤武夫氏は同時に引退した

なお、本田宗一郎氏も1989年に日本人として初めて米国自動車殿堂入りを果たしている。
ホンダが創業した翌年の1949年、本田氏と出会った藤澤氏は、ビジネスに対する考えや将来の夢で意気投合して入社した。本田氏が商品企画、研究開発や生産といった技術領域に集中する一方、藤澤氏は営業や財務、マーケティングなどの領域を一手に担う参謀役となり、本田氏と二人三脚でホンダを成長させた。この2人のパートナーシップは、1973年3月に2人が揃って引退するまで、約25年間継続した。

1960年代のホンダの勃興期の本田宗一郎氏(左)と藤澤武夫氏

藤澤氏は、1959年のホンダ初の海外現地法人アメリカン・ホンダモーターの設立や、アメリカでの二輪車販売開始時における自前のディーラー網の構築など、その後のホンダのグローバル事業拡大の礎を築いた。また、1960年には本社の本田技研工業と研究開発部門を「本田技術研究所」として分離し独立させることで、独創的な研究開発の原動力を生み出す契機を作り上げている。

1973年からは取締役最高顧問、最高顧問を務め、1988年に78歳で逝去した。

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