ダイハツ 新型ムーヴ登場 全性能を向上させた次世代ベストスモール 

ムーブ カスタム RS"SA"
ムーブ カスタム RS”SA”(ディープブルークリスタルマイカ)

2014年12月12日、ダイハツは6代目となる新型ハイトワゴン「ムーヴ」を発表した。4年振りのフルモデルチェンジ受けた新型ムーヴは、「次世代ベストスモール」を開発キーワードに全方位の性能向上を果たしている。

ハイトワゴンは、今では軽自動車のカテゴリーの中で本質・本流というポジションに位置付けられるが、新型ムーヴは軽自動車に普遍的に求められる要素を大幅に進化させ、全方位で総合性能を高めることを開発の目標としている。そしてこれまでの軽自動車ユーザーからの要望が強かった、気持ちよい走りの実現を目指し、次世代のベストスモールカーという高い目標を掲げている。

ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム 

ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム 
ムーヴ・カスタム ハイパーXのインスツルメントパネル

新型ムーヴのコア技術と位置付けられるのが、新開発された軽量・高剛性のボディ・骨格構造だ。新開発されたこのボディ骨格は「D-モノコック」と名付けられている。高剛性とすることで走りの性能、乗り心地を実現し、軽量化による燃費の向上、部品の効率化や点数の削減の削減を行なうなど幅広いメリットをもたらすのだ。

ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム 
アッパーボディをモノコック・コンセプトで高剛性化しフロアの赤色部のサスペンション入力部を強化した軽量・高剛性ボディ

ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム 

具体的には、通常はサイズの大きなボディのサイドパネルは一般鋼板が使用されるが、新型ムーヴは全面的に厚板の高張力鋼板を採用した。いわゆるモノコック構造のメリットを生かし、これまでのように骨格の結合部の各所に補強材を使用することなく、骨格全体で入力を受け止めるようにして剛性を高めているのだ。またフロア部は、サスペンション入力点を重点的に強化して、操縦性や接地性を高めている。このような高剛性ボディとし、結果的にはボディ骨格で14kgの軽量化を達成した。

またこの高剛性ボディに合わせて、大幅に改良したサスペンション(名称はD-サスペンション)、新開発のシート、さらに気持ちよい加速を楽しめるステアリングホイールに装備されたパワーモード・スイッチなどにより、優れた操縦安定性と乗り心地の良さ、加速のよさを実現している。サスペンションは特にリヤの剛性を高め、凹凸路での乗り心地向上、コーナリング時のロール、ピッチの発生を抑制し、フラットな乗り心地としている。

新型ムーヴ パッケージング

シートは構造や形状を全面的に見直し、腰椎、脊椎全体を支持し体圧を分散させ、さらにサイドサポートを向上した。これにより軽自動車の大きな不満点であったシートの座り心地を高め、長時間のドライブでも疲れにくくしているのだ。

ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム 
「D-サスペンション」と名付けられた高剛性の新世代サスペンション

細部では、ステアリングシャフトの位置やペダル配置の改良などにより、ドライビングポジションも改善。ファン&リラックスドライブというコンセプトを追求している。シャシー性能、静粛性、乗り心地を大幅に高めることで、ドライバーの頭部のふらつきは小型車並みのレベルになっている。安心、快適で疲れない運転フィーリングにより、ドライバーの意のままの走り、運転がうまくなったように感じられる、滑らかな走りを訴求している。

ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム 

こうした走り、静粛性、質感などの向上は、開発段階でこれまでのユニットごとの設計・評価という手法から、性能項目ごとの目的別プロジェクトチームに再編したことで、効率的に実現できたという。

新型ムーヴが目指すのは軽自動車という枠にとどまらず、5ナンバーのハッチバック、セダンを凌駕する走り。そして長時間、長距離を走っても疲れにくく、静粛性や快適性を高めるなど基本性能も飛躍的にアップ。ファン&リラックスドライブを実感でき、新たな軽自動車の基準を作り上げた、と言えるだろう。

ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム ダイハツ 新型ムーヴ・カスタム 

新採用のTFTカラー液晶表示
新採用のTFTカラー液晶表示
パワーモードスイッチ
パワーモードスイッチ
LED照明を新採用
カスタムはLED照明を新採用

デザインは、従来のように標準モデルから着手するのではなく、ムーヴ・カスタムからスタートを切り、全グレードで見栄えや質感を高めている。またラインアップでは、ムーヴ・カスタムをベースにさらに先進感や上質感を高めた「ハイパー」グレードを新設定し、小型車からの乗り換えユーザーが十分満足できるクォリティとしている。

新型ムーヴのグレード展開は、最上級のムーヴ・カスタム ハイパー、ムーヴ・カスタム、ベースとなるムーヴ、さらに福祉仕様のムーヴ・フレンドシップの4種類だ。各グレードともFF、4WDが選択できる。なおリヤゲートは横開きではなく樹脂製の縦開き方式を採用している。リヤシートは左右分割&スライド式で、スライド量は240mmを確保する。荷室長はクラストップの575mmとし、リヤの床下にはアンダーボックスと呼ぶ収納スペースも設けている。

ダイハツ 新型ムーヴ
ベースモデルのムーヴ Xターボ”SA”
ムーヴ Xのインスツルメントパネル
ムーヴ Xのインスツルメントパネル
ムーヴ Xのインテリア
ムーヴ Xのインテリア

ダイハツ 新型ムーヴ フレンドシップ
ムーヴ X ターボ”SA”フレンドシップ。フロント回転シートリフト付き

装備としては、ムーヴ・カスタム ハイパー、ムーヴ・カスタムにはフロントLED照明を採用している他、メーターパネル部には軽自動車初のTFTカラー液晶式のマルチインフォメーション・ディスプレイも装備される。またナビゲーションはスマートフォン連携音声コントロール式を新設定した。エアコンも新設計となり、高効率化されるとともに、オートエアコン仕様では、アイドルストップ時でも冷房効果のある蓄熱エバポレーター式のスマートクールを装備している。細部ではウインカーも軽自動車初の電子式となり、ワンタッチで3回の自動点滅ができるようになっている。

搭載エンジンは、従来からの3気筒・660ccのKF型で、NAとターボを設定。従来エンジンを熟成させ、同時に軽自動車でトップの空気抵抗を実現し、NAエンジン/FFモデルは全グレードが、つまり燃費スペシャルモデルを設定せずに31.0km/Lとクラストップの数値を実現している。ターボ/FFモデルの燃費は、27.4km/L。トランスミッションはCVTで、変速比幅は5.3。ステアリングのパワーモードスイッチを押すと、クラストップの加速が得られる。

ダイハツ 新型ムーヴ ボディサイズ

新型ムーヴは安全システムも一段と進化させている。従来からのレーザーレーダー式の低速衝突回避ブレーキ機能、誤発進抑制機能、先行車発進お知らせ機能に加え、新たにリヤに超音波センサーを装備し、後方誤発進抑制機能も追加されているのだ。このスマートアシストは全グレードに設定されている。また当然ながらVSC&TRC、ヒルホールド機能も全車に標準装備されている。

ダイハツ ムーヴ・カスタム 諸元表
ダイハツ・ムーヴ諸元表

ダイハツ ムーブ 価格表

ダイハツ公式サイト

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