【動画】フォルクスワーゲンとフォードが提携 世界一のアライアンス誕生

フォルクスワーゲンとフォードが自動運転・EVで提携

目指すは世界No1のアライアンス

「フォードとフォルクスワーゲンは独立した企業としての立場を維持し、市場では競争しながらも、アルゴAIとチームを組んで協力することで、かつてない可能性、スケールメリット、市場規模を達成することができるでしょう」と、フォード社長兼CEOのジム・ハケットは語っている。

フォルクスワーゲンとフォードが自動運転・EVで提携

フォードとフォルクスワーゲンは、2019年1月の「ニューヨーク モーターショー2019」で包括的な業務提携を結んでいる。この時点では小型商用車などの相互供給をはじめ、従来型ビジネスで協調することで合意している。具体的にはフォードはフォルクスワーゲンが手を付けていない中型ピックアップトラックを開発、生産し、2022年に供給を始める。一方、フォルクスワーゲンは2023年頃にフォードに小型の商用バンを供給するという業務提携だった。

だがこうした協業はそれほどスケールが大きなものではない。業務提携のメインテーマはもっと別のところにあった。つまり提携の本筋である電気自動車や自動運転分野ではどのように協業するか、それ以後が協議され、今回の発表に至ったわけだ。両社は地域補完も含んだ「世界連合」を目指しており、事実上の世界No1規模の企業アライアンスとなることが両社の本音だろう。フォルクスワーゲンとフォードが自動運転・EVで提携

フォードのハケットCEOは、「フォルクスワーゲンとはライバルであったが、我々の競争相手は自動車産業の外にいることに気づいた。特に自動運転技術の登場で自動車産業は一変した。ここで後れを取ることはできない。両社の力を合わせて時代の変化をリードする」と語っている。

フォルクスワーゲンのディースCEOは、「当社には人材や技術、生産などの資源もあるが、現在のような業界の激変期において提携は非常に重要だ。数カ月の協議を重ね、フォードとの提携は新しいステージに進む」と語っている。

フォルクスワーゲン グループは、これまで買収は行なってきたものの、グループ単独で世界No1を目指すというスタンスは不変だった。実際、世界販売台数では単独でそれを成し遂げている。だが、MEBというツールの生産規模と効率、これから迎える自動運転時代を想定すると、フォードという大企業とアライアンスを組み、他社を圧倒する世界規模のリーダーシップを確実にするという方向にシフトしたのである。

自動車メーカーのグローバルなアライアンスの規模の比較。フォルクスワーゲン/フォードの規模が突出していることがわかる
自動車メーカーのグローバルなアライアンス規模の比較。フォルクスワーゲン、フォードの規模が突出していることがわかる

EV分野での協業

今回の記者会見で、フォードはフォルクスワーゲンが開発した電気自動車専用のMEBプラットフォームを使用し、2023年にヨーロッパで量産電気自動車の販売を開始することも発表した。

フォードは、ヨーロッパ フォードのためにまったく新しいモデルを開発することを検討しており、6年間の間にMEBを採用した60万台以上の電気自動車を販売することを目指すという。この電気自動車は、商用車や、クロスオーバーモデルなどが含まれ、ヨーロッパにおいて引き続き強い存在感を示す戦略だ。

フォルクスワーゲンとフォードが自動運転・EVで提携

周知のようにフォルクスワーゲンは、2016年にMEBの開発を開始し、このMEBプラットフォームに約70億ドルを投資している。そしてこのプラットフォームを使用して、今後10年間でフォルクスワーゲン  グループで、約1500万台の車両を生産することを計画している。ただその計画の一方で、MEBは他の自動車メーカーにも販売する「プラットフォームサプライヤー」になることも明言している。

フォードにとっては、フォルクスワーゲンのMEBを使用することは、全世界で115億ドル以上に達すると見込まれる電気自動車への投資計画の一環で、持続可能性に関するコミットメントを満たしながら、ヨーロッパのフォードユーザーに幅広い電気自動車を提供することが可能になる。

フォルクスワーゲンとフォードが自動運転・EVで提携

フォルクスワーゲンのディースCEOは、「MEBの規模を拡大することで、電気自動車の開発コストが削減され、電気自動車をより幅広く、そしてより素早く世界市場へ導入することができるようになります。これにより、資本効率が高まり、さらなる成長、そして競争力の強化を実現し、世界における両社のポジショニングが向上するでしょう」と語っている。

現時点でフォードは、ヨーロッパにおける2030年CO2規制をパスするために、フォード ヨーロッパの車種の電気自動車化を想定している。

アルゴ AI 公式サイト

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COTY
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