ルノー・スポールR.S.01がデビュー GT-Rのエンジンを搭載するレーシングカーCG動画

ルノー R.S01  モスクワモーターショー
モスクワ・モーターショーでベールを脱いだルノー・スポールR.S01.モスクワではクロスオーバーカーのサンデュロも登場

2014年8月27日、ルノーは同日から開催されたモスクワ・モーターショーで、モータースポーツ部門のルノー・スポールが開発したレーシングカー「R.S.01」のワールドプレミアを行なった。

ルノー・スポールのR.S.01のデザインは一目見ただけで、ルノーの副社長兼チーフデザイナー、ローレンス・ヴァン・デン・アッカーがデザインしたことがわかる。同氏がルノーで初めて2010年にデザインしたコンセプトスポーツカー「デジール」の延長線上にあり、2012年に登場したアルピーヌA110-50の後継モデルであることがわかる。

言い換えればヴァン・デン・アッカー氏を中心に、デザイン・コンペで勝ち抜いたシミズ・アキオ氏らルノーのブランドデザインチームがこのレーシングカーのデザインを担当しているのだ。シミズ・アキオ氏によれば、ルノーが1956年にボンネビルで300km/hの最高速を目指し開発した「流星」からインスパイアを得ているという。

ルノー R.S01  モスクワモーターショー
2010年に登場したコンセプトカー「デジール」
ルノー R.S01  モスクワモーターショー バン・デン・アッカー
ローレンス・ヴァン・デン・アッカー

R.S.01は見るものの目を釘付けにするデザイン、パッケージと、ルノー・スポールによるエアロダイナミクスを始めルノーが関わるモータースポーツ先進技術が盛り込まれており、ルノーのDNAを体現したレーシングカーである。

ルノー R.S01  モスクワモーターショー 

全長4710mm、全幅2000mm、全高1116mmというボディサイズのR.S.01 のフロントマスクは、現在のルノーデザインアイコンを全面的に採用し、さらに空力的な要素を融合させた迫力のあるデザインとなっている。なだらかなカーブを描くボディルーフは、このGTカーがミッドシップであることを物語ると同時に、リヤアクスルの位置を後方にすることで前後過重配分を最適化していることがわかる。

ルノー R.S01  モスクワモーターショー ルノー R.S01  モスクワモーターショー 

R.S.01の性能目標は、FIA GT3を上回りDTMマシンに近いという。また空力性能は、揚力、抵抗係数ともにフォーミュラ・ルノー3.5と同等で、最高速は300km/h、ダウンフォースは最大1.7トンに達するなどフォーミュラカーのレベルにある。

ルノー R.S01  モスクワモーターショー ルノー R.S01  モスクワモーターショー 

モノコックシャシーは、フォーミュラ・ルノー3.5と同様にダラーラ社と共同開発したカーボン・モノコック製で、車重は1100kgに抑えられ、同時にドライバーの安全性を高めている。ミッドシップマウントされるエンジンは500ps/600Nmを発生するNISMO製3.8L・V6型ツインターボで、つまりGT-R用のエンジンをドライサンプ化したユニットだ。トランスミッションはフランスのSADEV社製7速シーケンシャルで、トランスミッションミッションの変速システムはZF製を採用。エンジンはモノコックに剛結され、スチールロールケージが補助的に支持している。

ルノー R.S01  モスクワモーターショー 

R.S.01は、2015年からこのマシンによるワンメークレース「ルノー・スポール・トロフィー選手権 ワールドシリーズ」で使用される。このレースは世界各地で行なわれ、プロドライバー、アマチュアドライバーが参加でき、より上のカテゴリーのレースに出場するドライバーの登竜門となる。シリーズチャンピオンとなったドライバーはNISMOチームから日本のGT選手権への出場、2016年のル・マン24時間レースへの出場のチャンスが与えられるという。

Renault_R.S.01主要諸元表

 

ルノー・グループ公式サイト

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