メルセデス・ベンツ E350de 日本初のディーゼルPHEVの凄い実力(FR/9速AT)

EV走行は50km

試乗したモデルは「E350de アバンギャルドSports」で、車両本体価格は875万円(税込)。これにオプションのエクスクルーシブパッケージをつけて937万4000円(税込)というモデル。Eクラスはメルセデスの中核を担うモデルであることは言うまでもないが、こうした環境性能の高さをもったEクラスだと、さらにスマートに見えると思う。

ディーゼルは2.0Lの4気筒で、単体でも400Nmの出力がある

ボディサイズは全長4923mm、全幅1852mm、全高1474mmでホイールベースが2939mmという堂々としたサイズだ。肝心のエンジンは2.0L直列4気筒のディーゼルターボ。エンジン単体の出力は194ps(143kW)/3800rpm、400Nm/1600-2800rpmというスペックで、モーターなしでも十分立派な出力を持つエンジンだ。

メルセデスの中核を担うEクラスセダン。ディーゼルのPHEVはメルセデスに相応しい静粛性が維持されている

これにモーターが最大出力122ps(90kW)、最大トルク440Nmが加わりシステム合計で306ps(225kW)、700Nmというスペックになるのだ。そしてモーターだけで走行できるEVモードは50kmとなっているから、日常の利用では電気自動車としての利用をメインにできる。これだけのモーター出力があるから、エンジンが稼働しなくても市街地走行はモーターだけで十分なわけだ。

軽油とアドブルーを使ってクリーンディーゼルに

ちなみに燃料タンクは60Lでもちろん軽油を使う。そして9速ATが組み合わされ、電池容量は13.5kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載している。

さらにEV走行を賢く行なうためのインテリジェントアクセルペダル、というのが装備されている。これは、「プレッシャポイント」という機能で、EV走行時にこれ以上アクセルを踏むとエンジンが掛かるよ、というポイントをアクセルペダルの抵抗を増してドライバーに知らせる機能があるのだ。だから、無駄に燃料を使うこともなくますますスマートな走行が可能になる。

充電口はリヤバンパーコーナーにある

そのうえダブルパルス機能というのがあって、レーダーで先行車両との車間距離と速度差を計測し、ドライバーが不要な加速操作を行なっている場合、アクセルペダルに2回ノックパルスを発生させて不要なアクセルワークを防ぐことができるのだ。

高性能車なみに走る力強さと高い環境性能の両立という世界を味わうことができる試乗だった。こうしたスマートさはクルマを知っている人ほど深く、強く印象に残るのではないだろうか。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

リヤのエンブレムに「350de」と。ディーゼルのEVモデル
シックなインテリアは調度品にすら感じる
ツライチに仕上げ、トグル式で統一されたスイッチ

価格

・E350de AVANTGARDE Sports 875万円(税込)

試乗車情報

・ボディサイズ:全長4923mm 全幅1852mm 全高1475mm ホイールベース2939mm
・エンジン:2.0L直列4気筒ディーゼル+プラグインハイブリッド
・トランスミッション:9速AT
・EV走行距離:50km
・システム出力:225kW(306ps)/700Nm
・価格:875万円+エクスクルーシブパッケージ26万1000円 937万4000円(税込)

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