アウトモビリ・ランボルギーニは2026年7月1日、PHEVの超高性能SUV「ウルスSEペルフォルマンテ」を発表した。
「ウルスSEペルフォルマンテ」は、2024年4月に登場したPHEVモデル「ウルスSE」をベースにした超高性能バージョンだ。

2012年ウルス・コンセプトの発表、2017年の市販型デビュー以降、ラグジュアリーSUV市場を牽引してきたランボルギーニが、電動化戦略の第2章としてPHEVパワートレインを搭載するトップエンドモデル「ウルス SE ペルフォルマンテ(Urus SE Performante)」を発表した。
最高出力812ps、0-100km/h加速3.3秒、最高速度312km/hというスーパースポーツカーをも凌駕するスペックを持ちながら、最新のシャシーテクノロジーにより日常の快適性を大幅に高めている。公道からサーキット、果てはダート路面でも圧倒的な高性能を発揮する最強のウルスといえる。
パワートレイン
「ウルス SE ペルフォルマンテ」は、4.0LV8ツインターボ・エンジン(最高出力620ps)と、8速AT、永久磁石式同期電動モーター(最高出力141kW/192ps)を組み合わせている。

この2つのパワーユニットによりシステム最高出力は、ウルス史上最高となる812psに達し、最大トルクは2000~5500rpmの幅広い領域で1000Nmという圧倒的なトルクを発揮する。これは先代の純内燃エンジンモデル「ウルス ペルフォルマンテ」と比較して、最高出力で146ps、最大トルクで150Nmも上回る。
床下に容量25.9 kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、満充電時にはフルEVモードで60km以上のゼロエミッション走行が可能。EVモード時の最高速度は130km/hを超え、そしてアクセルを踏み込めば、アップデートされたトランスミッション制御が応答時間を極限まで短縮し、強烈なパワーを4輪に伝える。
その加速性能は圧倒的で、0-100km/h加速はわずか3.3秒、0-200km/h加速は10.8秒。最高速度312km/hの領域まで一気に到達する動力性能は、世界のスーパーSUVの頂点にふさわしい動力性能だ。
先進シャシー技術
驚異的なパワーを路面に伝えるため、シャシーにはランボルギーニの最新技術が投入されている。
サスペンションは、デュアルチャンバー式エアサスペンションで、2チャンバー/2バルブのアーキテクチャを組み込んだセミアクティブ・エアサスペンションシステム「AURA(オーラ)」を採用。

エア・プライマリーチャンバーは常に作動し、サーキットやスポーツ走行において強固な横方向のサポートと極めて正確なコーナリングを生み出す。一方、日常域の「ストラーダ」モードではセカンダリーチャンバーのバルブが開き、エアの容積が拡大。さらにコンプレッション(縮み)とリバウンド(伸び)を完全に独立制御できるデュアルバルブ・ダンパーとの相乗効果により、路面の凹凸を滑らかにいなし、不快な振動を先代ペルフォルマンテ比で25%も低減させている。

その結果、スポーツ走行時のロール角を55%も抑制。さらにトレッド幅を16mm拡大したことで横方向の安定性は向上している。
また、限定車「フェノメノ(Fenomeno)」譲りの「6軸センサー」を、ウルスの重心位置に配置。3軸の加速度とピッチ/ロール/ヨーの角速度をリアルタイムで測定し、仮想センサー(予測アルゴリズム)を介して車両の挙動を先読みするフィードフォワード制御を可能にしている。
新採用の統合型ブレーキ(IPB)は、各輪の制動トルクを滑らかに連続コントロールし、従来のABSのようなオン・オフ制御を排除。この結果、先代比で制動力を10%、応答性を12%向上させ、200-0km/hの制動距離を130m未満に収めている。
トラクション・コントロール(TCS)や統合型車両制御(IVC)も、この6軸センサーの予測データによってフィードフォワード制御されるため、駆動力が途切れることなく、急激なレーンチェンジでも応答速度が6%向上している。
タイヤは、電動車向け技術を取り入れた22/23インチ「ピレリ・Pゼロ」のほか、冬用の「スコーピオン・ウィンター2」を設定 。さらに、サーキットでの究極のタイムアタック用として、ワイドセクションの22インチ・セミスリックタイヤ「ブリヂストン・ポテンザ・レース」もオプションで用意されている。
徹底した軽量化
PHEV化による重量増を相殺するため、徹底した軽量化とクラス最高のパワーウェイトレシオが追求されている。結果として、ベースとなる「ウルス SE」に対し32kgの軽量化を達成し、認証車両重量は2473kgに抑えられている。

新設計のフロント・ボンネット、ルーフ、ホイールアーチ、サイドスカート、リヤディフューザーなど、ウルス史上最多となるカーボンファイバー製パーツを多用。アクラポヴィッチ社と共同開発した軽量チタン製スポーツエキゾーストシステムを標準装備。このエキゾースト・システムで10kg以上の軽量化に寄与している。
その他に重量削減をもたらす統合ブレーキシステムの採用(-4kg)、騒音・振動・ハーシュネス対策の最適化(-3.3kg)、インテリアへのサステナブルな超軽量マイクロファイバー素材「Corsa Tex」の採用(-2.7kg)など、グラム単位の軽量化が行われている。
これらにより、最高出力812psに対するパワーウェイトレシオは、このカテゴリーにおいて絶対的なベンチマークとなる3kg/psを実現している。
エクステリアと空力
ランボルギーニ・チェントロ・スティーレ(デザインセンター)が手がけたエクステリアは、「We give adrenaline a shape(アドレナリンに形を与える)」という哲学を具現化している。


フロントマスクは、伝統のパワードームを配した新設計のカーボン製ボンネットと、オメガ(Ω)型のグラフィック・シグネチャー、そして大型化されたエッジの効いたエアインテークによりワイド&ローな存在感を放っている。ボンネット上には大きな「Sダクト」型エアインテークが設けられ、これがフロントリフトを抑える機能的な空力デバイスとして機能する。
交差型Y字スポークを持つ23インチの大径ホイールと、カーボン製のホイールアーチが圧倒的な視覚的インパクトを放つ。リヤは、航空機やモータースポーツから着想を得た、ボディ一体型の新しいカーボンファイバー製スポイラーと、ウルス史上最大のディフューザーを装備。カウンタックをオマージュした六角形の幾何学模様がディテールも特長だ。
このアップデートにより、ウルス SEと比較して空気抵抗を3%低減させつつ、ダウンフォースは先代のウルス ペルフォルマンテ比で16%、ウルス SE比で23%も向上。フロントダウンフォースは先代比22%増を達成しており、高速域でのスタビリティはSUVのレベルを完全に超越している。


さらに熱管理システムも刷新され、新設計のボンネットベントやフェンダーアウトレットにより、車体底面の平滑性を保ったままパワートレインとバッテリーを最適に冷却。ブレーキ冷却は、フロントスプリッターと連動する新設計のNACAダクトにより、ウルス SE比で冷却効率を8%向上させ、サーキットでのフェードを防止している。
インテリア
航空機のようなコックピットなど、インテリアは「Feel like a Pilot(パイロットのような感覚)」をテーマに、ドライバー重視のレイアウトを徹底している。

ダッシュボード中央とインスツルメントパネルには、最新のグラフィックを映し出す12.3インチのデュアルスクリーンを配置。

そして、アクラポヴィッチ製チタンエキゾーストが奏でるサウンドはこのクルマのドライブをよりエモーショナルな刺激的に高める役割を果たしている。
大きな特徴は、左右のシリンダーバンクを接続する「Xクロス」パイプを廃し、左右の排気管を完全に独立させ、これにより排気の乱流が抑えられ、音の干渉が消えたことで、ランボルギーニ本来の緻密でクリアかつ力強い、重厚なエキゾーストノートが生み出されている。
さらに、サイレンサー内部には124Hzと128Hzの周波数に緻密に調律されたヘルムホルツ・レゾネーターを各パイプに配置し、不快な低周波のこもり音を排除。キャビン全体の音響的透明性を高め、ガス流の濁り音を低減したことで、クリアなV8の咆哮だけがドラマチックに室内に響き渡るようになっている。
始動時に一瞬2400rpmまで吹き上がる「オーバーシュート・アット・スタート」機能や、スポーツモードでの長く滑らかな音質、コルサモードでの短く鋭い破裂音など、ソフトウェアによるステージ演出も加えられ、高揚感のあるサウンドを楽しむことができる。
ドライブモード
ドライブモードは、センターコンソールに設置された「Tamburo(タンブーロ)」と呼ぶセレクターの操作で、ドライビングのキャラクターを変貌させることができる。PHEVとなったことで、4つのドライビングモードと、4つの電動パフォーマンス・ストラテジー(EPS)の組み合わせが可能だ。

EVモードは、バッテリーとモーターのみで静粛かつクリーンに走行する。ストラーダ(+ハイブリッド)は セミアクティブ・サスペンションが最もソフトに働き、驚くほど上質で快適なロングクルージングを可能にする。
スポーツモードは俊敏性が大幅に高まり、駆動トルクとブレーキ制御によってオンデマンドでパワーオーバーステアを発生させ、豪快なドリフトコントロールを容易に楽しめるキャラクターへと変貌する。
コルサモードはサーキット走行専用で、AURAシステムがピッチ、ヨー、ロール、上下バウンシングをミリ単位で完全に抑え込み、レーシングサーキットの縁石をハイスピードで踏み越えてもビクともしない圧倒的な安定性とダイナミクスを解き放つ。
新採用のラリーモードは、ダートやグラベル(砂利路面)での走行性能を最大化するために特別にキャリブレーションされた新モードだ。滑りやすいオフロード路面において、ウルスのスポーツ性を最大限に引き出し、ラリーカーさながらのエキサイティングな走りが可能になる。
さらに、バッテリーを最大80%まで効率的に充電する「リチャージ」や、あらゆる状況でウルスの全ポテンシャルを引き出す「パフォーマンス」も選択することができる。














