トヨタは2019年3月25日、3月初旬にオーストリアにあるマグナシュタイヤー社グラーツ工場で新型GRスープラがラインオフしたと発表した。新型スープラの量産第1号車の車両識別番号(VINナンバー)は「20201」(GRスープラのモデルイヤー「2020」と量産第1号車を示す「1」)で、エンジンカバーには豊田章男社長の直筆サインが入った特別なモデルとなっている。
この1号車のエクステリアはマットグレーのボディカラーに赤いドアミラーカバー、ツヤ消しブラックのホイールを採用。インテリアはレッドの本革シートで、ダッシュボードにカーボン装飾を施した仕様だ。なおこの1号車は、世界最大級の名車オークションである第48回バレットジャクソン・オークション(アリゾナ州)に出品されており、1月19日に210万ドル(約2億3000万円)で落札されている。トヨタはこの収益金は全額、アメリカ心臓協会などに寄付するとしている。
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マグナシュタイヤー社のグラーツ工場は自動車メーカーの受託生産を行なう工場で、現在はメルセデス・ベンツのGクラス、BMWミニ・クロスオーバー、BMW5シリーズ、ジャガーE-PACE/I-PACEなどの組み立て・製造を行なっており、工場全体での年間生産台数は20万台を超えている。
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新型GRスープラはBMW Z4と共同開発で、エクステリア以外はZ4と共通のため、BMWとも関係が深いグラーツ工場での生産になっている。
GRスープラのラインオフに向けて、トヨタのエンジニアもグラーツ工場に赴き、生産現場のメンバーとともに品質の確認を実施し、日本方式の完成車検査も行なわれている。
なお、新型GRスープラの日本での発表、発売は未公表だが4月以降に行なわれると予想されている。