住友ゴムは2023年1月からタイヤに関するデータの標準化やデータへのアクセスのためのソリューションの定義に取り組む国際団体「GDSO(Global Data Service Organisation for Tyres and Automotive Components)」に加盟したと発表した。タイヤ業界ではトラック・バス用タイヤを中心にトレーサビリティのためのタイヤ個体識別管理に取り組んでおり、GDSOに加盟することで業界標準に対応して行くことになる。
GDSOは、RFID(微弱電波による無線通信技術によってタグのデータを読み書きする技術)を使用してタイヤに関するデータを活用するためのプラットフォーム構築を進めている。
住友ゴムはその活動に参画して業界標準の策定に取り組むとともに、同社グループが製造・販売するタイヤに関するデータにユーザーがアクセスするためのデータベース構築を進めて行くことになる。
RFIDは、従来バーコードやQRコードを用いていた個体識別を、電波を用いた無線通信技術によって確認する仕組みで、これを活用することで品質保証・クレーム対応・模倣品排除など、トレーサビリティーのためのタイヤ個体識別管理が可能になる。さらに、倉庫での在庫管理や、製造・装着時期、メンテナンス履歴などを確認できるようになることで、作業効率や安全性の向上が期待されている。
将来的には、RFIDを活用してタイヤに関するデータを分析することで、リトレッドやメンテナンスなどのソリューションビジネスを中心に、よりユーザーの状況やニーズに合った付加価値の高いサービス提供することを目指すという。
GDSO公式サイト:https://gdso.org/Home