住友ゴムは2021年2月9日、独自のタイヤセンシング技術「SENSING CORE(センシングコア)」をさらに進化させ、タイヤの摩耗量を検知する技術を新たに確立したと発表しました。
従来から検知可能であったタイヤの空気圧、荷重、路面状態に加えて、タイヤ摩耗も検知できるようになったことで、今後のCASE/MaaSなど新たなモビリティ社会に貢献できる技術と位置付けています。
住友ゴム独自の「SENSING CORE」とは、タイヤ開発で培ったタイヤの動的挙動に関する知見と、タイヤの回転により発生する車輪速信号を解析するデジタルフィルタリング技術を融合させることで、タイヤに関する様々な状態を検知する技術の名称です。
この技術は、タイヤそのものをセンサーとして利用するため、タイヤへの付加的なセンサーの追加を必要とせず、メンテナンスフリーであるというのが大きな特長です。さらに、車輪速信号などの必要な情報をクラウドにアップすることで、クラウド上で検知することも可能になっています。
今回、これまでの開発で得られた技術をベースに、車輪速信号とエンジンなどの情報からタイヤのトレッド剛性を算出することで、タイヤ摩耗量の検知が可能になったというわけです。
この新たな技術によって、ドライバーへタイヤの摩耗状態を提供することが可能になり、得られた摩耗状態をクラウド経由で集中管理することで、モビリティサービスや運送事業者などの安全運行やメンテナンスコストの大幅な削減などへの応用が見込まれています。