住友ゴム タイヤ性能の持続技術開発にAI技術を採用

住友ゴムは2019年10月8日、タイヤの原材料情報に加えて、ゴム内部の構造情報である高度分析データのリアルな情報から、高精度なゴム物性の推定や、使用前後の構造変化の検知によって使用後のゴム物性推定などに応用できるAI技術「Tyre Leap AI Analysis」を新たに確立したと発表した。この技術の活用により、タイヤ性能持続技術の開発の加速が期待される。

住友ゴム タイヤ性能の持続技術開発にAI技術を採用

技術概要

タイヤに使用されるゴムは天然ゴムや合成ゴムなどのポリマーやカーボン、シリカなどの補強剤、強度を高める架橋剤や添加剤などで作られる複合体で、各材料の配合量や構造となどさまざまな要因によって性能が決定される。しかしゴムの内部構造は非常に複雑で、人による解析では多大な時間を要し、かつ解析精度にも限界があった。

今回確立したAI技術「Tyre Leap AI Analysis」は、例えばタイヤ用配合ゴムの電子顕微鏡画像にAI解析技術を適用することで、人にはできない高精度な解析が実現でき、画像(構造情報)から物性を導き出すことができる。

また、ゴムに配合されている原材料の情報と他の構造情報を組み合わせることで、さらに高精度な物性推定を可能にしている。なお、「Tyre Leap AI Analysis」は、使用前後のゴム内部の構造変化の検知も行なえることから、今後は使用後のゴムの物性推定などへの応用も期待されている。

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