主要国ドライバーの意識調査 運転が楽しくない日本のドライバー

運転が楽しくない日本人

さらに各国で、クルマを日常的に運転する人と、1ヶ月以上運転していないノンドライバーとのデータ比較を見てみると、「運転が楽しいか」については、
ドイツ:ドライバーは64%、ノンドライバーは43%、アメリカ:ドライバーは61%、ノンドライバーは33%、中国:ドライバーは70%、ノンドライバーは30%、日本:ドライバーは44%、ノンドライバーは9%で、
日本だけはノンドライバーには運転の楽しさがほとんど理解されていないことがわかる。

同じ比較を「渋滞でストレスを感じるか」の問で比較してみると、
ドイツ、アメリカ、中国、日本でドライバーとノンドライバーがYESと答えた比率は、各国とも同様の傾向で、ノンドライバーもドライバーと同レベルに近いストレスを感じている。
また将来の市街地中心部へのクルマの乗り入れ規制の問についても、ドライバーが感じている予想と、ノンドライバーの予想はほぼ一致している。

自動運転に対する期待感

次は、ドライバーを対象とした自動運転に関する質問だ。「自動運転は進化か?」に対して
ドイツ:53%、アメリカ:50%(若年ドライバーの殆どはYES))、中国:89%、日本:68%、
「5〜10年後には自動運転の時代になると思うか?」については、ドイツ:40%(若年ドライバーのほとんどは否定した)、中国:75%、日本:58%となった。

主要国ドライバーの意識調査 ハンズフリーデータ

自動運転を世界は望んでない

「自動運転技術に不安を感じるか?」については、
ドイツ:62%、アメリカ:77%、中国:28%、日本:56%で、意外にもドイツやアメリカではまだ自動運転に対して懐疑的で、中国だけは自動運転に対する期待が極めて大きいことがわかる。

「自動運転の実現を待ち望んでいるか?は、
ドイツ:17%(女性より男性の方が多い)、アメリカ:27%(若年ドライバーが大半)、中国:72%、日本;47%となっている。ドイツやアメリカでは自動運転の実現は案外期待されておらず、中国だけは突出して期待感が強いことがわかる。

主要国ドライバーの意識調査

「自動運転技術の信頼性に不安を感じるか?」については、
ドイツ:57%、アメリカ:77%、中国:40%、日本:52%となっている。
こうしたデータを見ると、高度運転支援システムや自動運転技術は、中国、日本の順で普及し、ドイツやアメリカの一般ドライバーは必ずしも自動運転技術を待望しているわけではないことがわかる。

ドイツ、アメリカで自動運転技術に対する期待が低い理由は、運転する楽しさが失われることを恐れていること、自動運転を必要とする必然性が低いと感じていることだと思われる。つまりドイツ(ヨーロッパ)とアメリカはクルマに対して保守的であり、同時に運転する時の交通環境が良好ということだろう。

自動運転技術には懐疑的か

これに対して中国では、自動運転技術に対する期待感は従来から高かったが、今回の調査では以前よりさらに期待感が高まっている。それは、沿海地域の都市部で交通環境が悪化していることも想像されるが、それ以上に先進技術に対する信頼感、期待感が強いのだと考えられる。

またアメリカではドイツ以上に、自動運転技術に対して信頼感が薄く、懐疑的であることも特長になっている。その理由は、すでにレベル2、レベル3の運転で事故が発生していることの影響かもしれない。

ドイツでは、ドライバーは自動運転に対して懐疑的で慎重だが、ノンドライバーはドライバーよりは自動運転に対して期待を抱いていることも明らかになった。

ページのトップに戻る