ボルグワーナー 電気自動車用「トルクベクタリング・デュアルクラッチ」システムを開発

ボルグワーナーは2019年11月6日、電気自動車用の革新的なトルクベクタリング・システムを開発したと発表した。通常、電気自動車はトルクベクタリングを行なうには左右に2台の電気モーターを必要とするが、この新しいシステムを利用すれば1台の電気モーターのみで駆動トルクベクタリングが可能になる。

ボルグワーナー 電気自動車用「トルクベクタリング・デュアルクラッチ」システムを開発

製品概要

コスト効率に優れたソリューションで、コンパクトに設計されているため、軽量で、車両内の必要なスペースを大幅に縮小することができる。

ボルグワーナーは、AWD、カップリングの専門知識と製品ラインアップを活用し、新たにこの製品を開発した。このユニットは、電動ドライブラインにおいて、従来型のデファレンシャルの代わりに2つのクラッチ(内部と外部に1基ずつ)を利用している。

従来型のトルクベクタリング・システムではリヤに重量のある電動モーターが2台必要だったが、ボルグワーナーのこのシステムはドライブラインにおける重量削減とスペースの縮小化を図り、車両の全体的な効率を高めることができる。

電気自動車の操縦性が向上するよう設計されているこのトルクベクタリング・デュアルクラッチは、リヤ・アクスルに設置され、トルクを独立してコントロールし、左右の車輪にトルクを分配する。

第6世代の可逆アクチュエーター2台(クラッチごとに1台)を備えている。このシステムでは、クラッチ当たり最大2600Nmのトルク容量と、AWDが不要な時にはリヤアクスルとの接続を切断する機能を備えている。これによって電気自動車は前輪駆動となり、損失が抑えられ、航続距離を延長することができる。

このユニットは、2022年の上半期に大手グローバル自動車メーカーの電気自動車向けに生産が開始される計画だ。

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ボルグワーナー 公式サイト

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