【AESC】次世代EV向け「46120大型円筒形バッテリー」を量産開始 BMW Neue Klasseに採用

リチウムイオン・バッテリー製造のAESCグループは2026年7月4日、46120サイズの大型円筒形バッテリーセルの量産を開始したことを発表した。

この製品は、今後世界市場で順次投入されるBMW社の次世代プラットフォーム「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」を採用する複数のモデルに搭載される予定だ。

先日発表されたBMWの新型X5シリーズのEV「iX5」は、この46120大型円筒形バッテリーセルを採用する第1弾モデルとなる。

AESCグループグローバルのデビッド・ワンCEO

「長年にわたるバッテリー研究開発と生産における知見の蓄積により、46120セルの量産および世界市場への本格展開を開始しました。完成車メーカー各社からは、当社の製品性能、品質管理体制、そして大規模な供給能力に対して高い信頼を寄せていただいています。AESCは今後も、高効率な量産体制と実績あるバッテリー技術を活かし、世界中の完成車メーカーがより競争力のある次世代EVを市場に投入できるよう、強力にサポートしてまいります」と語っている。

今回量産を開始したAESCの大型円筒形46120セル(直径46mm×高さ120mm)には、同社の最新バッテリー技術を投入。従来のセルと比較して、セルあたりのエネルギー密度が約30%向上したほか、バッテリーパック内の部品点数を削減しシステム統合効率を高めることで、車両パッケージングの自由度が大きく向上する。

新型セルは、プレミアムEV、特に大型SUVモデルに求められる航続距離、走行性能、安全性、スペースユーティリティの要件を満たすよう設計されている。正極にハイニッケル、負極にシリコン添加材を使用することで、最大310Wh/kgのエネルギー密度を達成。さらに、堅牢なパッケージ設計と優れたサーマルマネジメントにより、バッテリーシステムとしての安全性と長期的な信頼性を高い次元で両立させている。

この新型セルの生産は、AESCの最先端生産拠点で開始されている。生産プロセス全体で1000ヶ所を超えるCCDカメラによる画像検査工程が組み込まれているほか、すべてのセルに対して異物混入を検知する全数X線検査を実施。また、最新の高速ポジショニングシステムや搬送システムを組み合わせた高精度生産設備により、公差(許容される誤差)0.01mm以内の寸法精度を実現し、大規模生産における均一な品質を確保している。

AESCは、日本、中国、米国、英国、フランス、スペインにまたがるグローバルな生産ネットワークを構築しており、主要な自動車メーカー対し、現地生産、強固な品質体制、そして強靭なサプライチェーンを提供している。

テスラは2020年にいち早く独自開発の高性能な大型円筒形バッテリー「4680」の導入を発表したが生産で苦戦し、2026年現在でようやく量産が可能になりつつある。また同規格の電池はパナソニックも開発しているものの、量産には至っていない。

大型円筒形46120セルは、EVの高性能化に必須といわれており、AESCの他に2社が生産を開始し、LGエナジーも追随しており、現時点で46120セルはEV用のリチウムイオン電池のトップに位置している。

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