ダイハツは2023年5月19日に、コンパクトSUVのロッキー、トヨタ・ライズの国内向けハイブリッド車(HEV)のポール側面衝突試験(UN-R135)に関する認証手続きに不正があったことを公表し、出荷・販売を停止する状況になっている。
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国際安全基準の衝突安全性の中の側面ポール衝突試験に関して、車両の左右の両方向からの試験を行ない、その試験データを国交省に提出して認証を受ける必要があるが、ロッキー、ライズのハイブリッド・モデルに関しては助手席側(左側)は立会いのもと試験を実施し、運転席側(右側)は別途試験を実施し、その社内試験データを提出すべきであったが、左側の試験結果のデータを右側試験の結果として提出したという。
そのためダイハツは5月24日に、自主的に安全性能を確認するための急遽、滋賀テクニカルセンターで社内試験を実施した。その結果、別表のように安全基準パスできるレベルであったことが改めて確認された。
しかし、今回の試験は社内試験であり、認証担当局が確認したものではないので、出荷・販売の再開に向けては、認証当局立会いでの再試験や、その他の認証項目の確認など、必要な手続きを、国交省と協議することになる。
国交省は、ダイハツの報告を受け、ダイハツに対して事実関係の詳細な調査、再発防止策の検討を実施し、速やかに報告するよう指示している。24日の社内試験の結果が出たことを踏まえ、改めて立入検査を実施するとともに、今後、試験車両に係る不正がないかを含め、国土交通省が、組立工程から立会い、確認のための試験を改めて実施するとしている。
したがって、今後は国交省の立入検査、認証担当局の立ち会いのもとでの確認試験、ダイハツの第3者調査委員会による不正発生の原因究明報告を待ってダイハツに対する処分が行なわれることになる。