トヨタ自動車、デンソー、富士通は、高度運転支援・自動運転技術および電子基盤技術の開発を強化するため、3社が出資する富士通テンの資本構成の変更の検討を始めることに基本合意した。今後、具体的な検討を進め、2016年度内を目途に最終的な契約の締結を目指す。
富士通テンは、オーディオ、マルチメディアをはじめ、様々な製品、サービスを提供してきたカーエレクトロニクスメーカー。近年は、「単体製品のサプライヤー」から「つながる車載情報機器・サービスを提供・提案するシステムメーカー」への変革を目指し、富士通グループ各社との連携を加速させながら、新たな価値を創り出すVehicle-ICT事業を強化してきた。
自動車分野では、目覚ましい技術革新の中、人とクルマのインターフェースをどのようにつないでいくかがますます重要となってきている。1973年にトヨタとともに富士通テンに資本参加している総合自動車部品メーカー・デンソーは、富士通テンをグループ会社とし、両社の持つ車載ECUやミリ波レーダー、高度運転支援・自動運転技術および電子基盤技術の開発などにおける、一層の協力関係の強化を図っていくために、具体的な検討を行なっていくことで富士通およびトヨタと合意。
富士通は、「つながるクルマ」や自動運転など次世代の自動車においてICTの重要性がますます高まっていると認識しており、デンソーおよび富士通テンとの連携をより一層強め、自動車ビジネスやモビリティIoTビジネスの更なる強化を図っていく。
トヨタは、引き続き富士通テンの主要株主として、富士通テンの企業価値の向上、また、富士通テンの製品の競争力強化により、トヨタの「もっといいクルマづくり」をさらに前進させていく。
編:自動運転技術ではドイツを中心とした、メガサプライヤーの技術が各社に投入されているが、国内企業との連携は、産業の発展、雇用などの点からも重要課題でもある。