トヨタGAZOOレーシングは2023年12月13日、2024年1月に開催される「ダカールラリー2024」と2024年シーズンのFIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)に、2022年のダカールラリー、W2RCを制した車両を改良・強化したGRダカールハイラックスEVO T1Uの5台体制で参戦すると発表した。
この改良された2024年仕様は、W2RCのカテゴリー名称変更(従来のT1+クラスからT1 Ultimateクラスに名称を改称)を反映し、GRダカールハイラックスEVO T1Uとなっている。
また、ダカールラリー2024には、チームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)がランドクルーザー300 GR SPORTの2台体制、日野チームスガワラがHINO 600シリーズをベースにした車両の1台体制でトラック部門に挑む。
世界で最もタフなレースである「ダカールラリー2024」には、2組のルーキーコンビを含む5組のクルーで参戦する。5台体制は、トヨタGAZOOレーシングとしては過去最大規模でのダカールラリー参戦となる。
ルーカス・モラエス/アルマンド・モンレオン組、セス・キンテロ/デニス・センツ組がワークス・チームとしての参戦となり、ダカールラリーに続く世界ラリーレイド選手権・4戦に出場する。
出場する新型GRダカールハイラックスEVO T1Uは、2024年シーズン向けの新マシンで、これまでのモデルに対し100mmワイドになり、サスペンションなど各所に改良が施されている。車載エアコンもさらなる効率を追求し、搭載位置を変更。加えて、新型GRダカールハイラックスEVO T1Uは新たな冷却パッケージを採用し、より高い信頼性を実現している。
ダカールラリー、W2RC参戦にあたり、トヨタGAZOOレーシング・ダカールチームはレプソル社と提携し、2026年の期限を大幅に前倒しバイオ燃料を使用する。
レプソル社は、再生可能原料を70%を含み、一般的なガソリン燃料に比べ酸化炭素排出量を少なくとも70%削減できる革新的なバイオ燃料を供給。この再生可能燃料は、スペイン・マドリードのレプソル技術研究所で使用済みの食用油など、廃棄物から設計・製造されている。
この新開発燃料はISCC(国際持続可能カーボン認証) EU持続可能スキームの下に認証された設備で製造され、原料および製造工程は再生可能エネルギー指令(RED: Renewable Energy Directive)の持続可能性要件に適合してる。
チームとレプソル社はベンチテストから、その後の広範囲にわたるフィールドテスト、ダカールラリー直前のテストとなったナミビア砂漠でのテストまで、様々な環境で18か月以上にわたって、幅広く研究開発に取り組んできたのだ。なお、チームが使用するこの燃料は、FIAのレギュレーションに従いチーム専用に調合されている。