トヨタ ウーブン・バイ・トヨタを完全子会社化してSDVへの対応を急ぐ

トヨタは2023年9月27日、本社とウーブン・バイ・トヨタの両社の関係強化を図るため、ウーブン・バイ・トヨタを完全子会社化することを決定した。

2023年4月には、ウーブン・プラネット・ホールディングスを「ウーブン・バイ・トヨタ」に社名変更を行うとともに、会社再編を実施した。トヨタの「クルマへのソフトウェア実装の早期実現」の目標と、ウーブン・バイ・トヨタにおける目標を統一し、会社の再編を行なうとともに、開発をトヨタからの委託体制に変更している。

そして9月には、トヨタ・グループにおけるソフトウェアの開発体制の見直しを発表し、トヨタ、ウーブン・バイ・トヨタ、デンソーでの3社連携をより強化し、ソフトウェアを軸にモビリティの価値を高めるための3社を通じた組織・人事の再編を実施した。

そして今回、ウーブン・バイ・トヨタにおけるソフトウェアの開発をトヨタから変更したことを受け、トヨタは普通株式の全てを保有し、ウーブン・バイ・トヨタを完全子会社化することになった。完全子会社化により、スピーディに社会システムやクルマへのソフトウェアの実装を行ない、いち早くソフトウェアとハードウェアが融合したモビリティの実現を目指すとしている。

またこの改編に合わせ、ウーブン・プラネット・ホールディングスからウーブン・バイ・トヨタを牽引してきたGoogle社出身のジェームス・カフナーCEOが退任し、トヨタのシニアフェローに転籍。後任にはデンソー出身の隈部肇氏が就任した。

ウーブンシティの完成イメージ図

こうした改編の背景には、ウーブン・バイ・トヨタが開発を担当してきた次世代ソフトウエア・ディファインド・ビークルのためのソフトウェア・プラットフォーム「アリーン」の開発、2025年に完成予定の東富士における実験都市「ウーブンシティ」の建設速度が想定より遅れており、実際の車両への適用や「ウーブンシティ」の建設を加速させるために、トヨタが直轄することになったのだ。

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