【スズキ】サプライズの燃費30.2キロを達成したアルト エコを新発売

アルト エコの画像

スズキは2011年11月24日、現行ガソリン車トップのJC08モード燃費30.2km/Lを実現した新型軽自動車「アルト エコ」を12月13日から発売すると発表した。ターゲットとなったのはダイハツの「ミライース」のJC08モード燃費30.0km/Lで、わずか0.2ポイントだが上回ることに成功した。なお10・15モード燃費についてはミライースと同じ30.0km/Lとなっている。

アルト エコはミライースとは異なり、従来のアルトをベースに開発されている。しかしながら車高を15mm下げたり、エンジンをMRワゴンで初搭載された最新のR06A型に換装するなど、スズキが現時点で持つ低燃費化技術の総力を投入した結果が、前述の燃費達成に結実した。

アルト エコの画像 まずは新世代エンジンのR06A型の燃費性能をさらに向上させるために、ピストンンのコーティングのパターンや、ピストンリングの表面処理を変更するなど、フリクションを減らす新技術を新たに導入。またスズキ独自の副変速機付きCVTにも低粘度オイルを採用するなどの改良を施し、エンジンとCVTの協調制御をより細かく行うことで、パワートレイン全体での燃費性能を高めている。

次に停車直前の減速時からエンジンを停止する「新アイドリングストップシステム」をスズキでは初めて搭載している。停車時に加えて、ブレーキを踏んで車速が9km/h以下になるとエンジンが停止し、アイドリングストップの頻度を高めている。さらにアイドリングストップが作動して、完全に停車する前でもエンジンの再始動を可能にする新機構スターターモーターも初採用。燃費だけでなく、操作性も大幅に向上させている。

消費電力を抑える努力も惜しみない。リヤコンビネーションランプとハイマウントストップランプに消費電力の小さいLEDを採用。また軽自動車初の省電力タイプの燃料ポンプシステムを搭載。運転状況に合わせて、ムダなく燃料を供給することで省電力化を果たしている。

アルト エコの画像 アルト エコの画像

軽量化も徹底され、従来モデルと比較して約20kgのダイエットに成功している。エンジンをK6A型より軽いR06A型に換装したことに加えて、エンジンルームまわりの骨格を新設計して軽量化。サスペンション部品やドライブシャフト、ホイールキャップなどのパーツも見直され、フロントバンパーも新設計の空力にも優れる軽量化タイプに変更されている。シートクッションのパッドの低密度化やトランクボードの材質変更などは、乗り心地や必要な強度を保ちながらの工夫だ。

アルト エコの画像
↑専用タイヤはダンロップ製

各種の走行抵抗の低減も徹底されている。前述のように車高を15mm下げた結果、車両下部で発生する空気抵抗を低減させている。また軽自動車初のハブ一体構造車軸ベアリングをフロントに採用し、リヤの車軸ベアリングも構造を見直すことで回転抵抗を低減している。さらに新開発のゴムを採用した専用タイヤは内部構造を最適化することで、空気圧をより高めて転がり抵抗を低減している。

メーカー希望小売価格(消費税込み)はL が89.5万円、Sが99.5万円。これはライバルのミライースのLとXにぴたりと合わせている。いずれも設定は2WDモデルのみで、ミッションはCVTとの組み合わせとなる。

 

スズキ公式サイト

ページのトップに戻る