ーー編集
「一方でスーパーGTはいかがですか。2019年は少し残念な結果だった気がしますが」
ーー平岡
「振り返ると取り組みの甘かったところがあったと思いますので、強化していかなればいけないと思います。反省点が多くて、例えばリタイヤが多く、応援してくださるファンの方に残念な思いをさせてしまったことが多かった。ですから今季は特にエンジンの信頼性については万全の構えで挑みたいと考えています」
ーー編集
「確かに予期しないパーツトラブルが多かった気がします」
ーー平岡
「いろんな部品や制御においてレースが続行できるようなマシンづくりが必要です。レースが終わって、リタイヤして、蓋を開けてみたら『なんでこんな制御なんだっけ?こうしておけばレースが続行できたんじゃないか?』といったようなこともありました。ですので、フェールセーフの入り方も含め、もっと突き詰めて検討すべきで、総点検しています。そして勝てるレースで勝ち、着実にポイントを重ねるというレースを目指します。2020年はリタイヤゼロを目標に据えています」
ーー編集
「マシンのハードを含めた変更などはありますか?」
ーー平岡
「空力、トップスピード、立ち上がり加速などブラッシュアップしていきます。固定観念に囚われることなく、考えていくとまだまだ余地があると考えています」
ーー編集
「さて、レース以外でのSTIの成長戦略といいますか、2020年の活動の狙いはどんなところなんでしょうか」
ーー平岡
「2019年はスーバーGTもNBRもまた、ファンコミュニケーションもサーキットデーも全部行きました。そこで、本当にみなさん真摯に応援してくれていることを強く感じ、絆があると感じています。ですから中期経営計画の中でコアな部分、中核に据えているのはファンとのコミュニケーションです。日本のユーザーはもちろんですが、もっとグローバルレベルでコミュニケーションを広げていかなければと感じています」
ーー編集
「具体的には?」
ーー平岡
「北米とアジア圏ですね。2019年にコンプリートカーのS209を北米で発売できましたが、北米ユーザーとのコミュニケーションもまた、STIの認知度もまだまだ低いんです。そうしたところを強化していきます。北米ではすでにスビィフェストをやっているのですがSTIは参加できていなんです。そしたところへ積極的に参加して、ファンを広げていきたいですね」
ーー編集
「SUBARUとの連携が重要になるとおもいますが」
ーー平岡
「そうですね、SUBARUとの連携は強めていくつもりです。現状ではSTIの単独イベントもありますので、できるだけ共同体でやっていけるといいと考えています。そうした取り組みの最大の目的はSTIの活動を通じてSUBARUブランド全体を引き上げていくことです。ですから、連携は当然であるし、連携なくして活動は成り立ちません。これまでサーキットデーはSTI単独のイベントでしたので、少人数での開催で、応募があってもお断りしている部分もあります。そうした状況でSUBARUと連携できれば、お客様をお断りするようなことも避けることができるのではないかということです」
ーー編集
「他にも取り組みは何かありますか?」
ーー平岡
「ディーラーの応援をもっと増やします。ディーラーが独自のイベントを開いたりしているので、これまではトークショーで参加したり、STI商品の直販をしたりしていますが、2020年はもっと積極的にディーラーを応援したいと思っています。これまではスーパーGTの開催に併せてやってきましたが、それだけでは足りません。辰己のトークショーとか「運転がうまくなる」特製ステッカーを配布するとか(笑)をどんどんやろうと思っています。
こうしてお話を伺うと、ファンとの繋がりが作れる機会が増え、スーパー GTでのシリーズチャンピオンにも期待が膨らむ。また、ニュルでは3連覇を達成し、総合での順位も気になるレベルになってきていると感じる。2020年、STIの活動に期待したい。
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