スバル レヴォーグが年次改良 ついに全方位の運転支援システムが登場

レヴォーグ1.6GT-S EyeSight
レヴォーグ1.6GT-S EyeSight

2015年4月16日、スバルはレヴォーグの年次改良を実施。このBタイプのレヴォーグは、4月21日から発売される。今回の年次改良では、スバルの日本向けモデルとしては初の全方位をカバーする運転支援システム「アドバンスドセーフティパッケージ」も新設定している。

レヴォーグとして初となる年次改良は、レガシィ・ツーリングワゴンの後継モデルとしてのレヴォーグのポジションをより強固にし、さらなる成長、発展を目指すことをテーマとしている。これにより存在感を高め、熟成が進められた。

具体的には、総合安全性能のさらなる向上、1.6Lモデルの燃費の向上、走りのしなやかさ、乗り心地と静粛性の向上、市場から要望の多かったサンルーフの追加、特別仕様車を追加することで1.6Lモデルのラインアップの強化などが行なわれることになった。

スバル レヴォーグ Bタイプ

走りに関わる部分では、まず室内の静粛性、特にリヤシートでの静粛性を高めている。これはレヴォーグをヨーロッパ市場に投入するために必要だった改良で、現地テストでの高い平均速度での走行に適合させるために、風切騒音、振動、会話明瞭度を高めることが求められた。ヨーロッパ仕様だけでなく、日本仕様にも同じ対策を採用したという。そのためルーフ部には制振材を、室内のトリムに吸音材を追加し、振動や騒音、ロードノイズを低減している。

シャシーは、1.6LモデルのGTサスペンションが改良されている。スプリングレートに変更はないが、ダンパーをより低フリクションタイプに変更し、微振動を抑えることで乗り心地を改善している。

1.6L・DITエンジンは制御を見直し、JC08モード燃費は17.4㎞/Lから17.6㎞/Lに引き上げられ、平成32年度燃費基準をクリア。取得税60%減税、重量税50%減税となっている。

スバル レヴォーグ Bタイプ
1.6GT-S EyeSightのインテリア

装備では電動チルト&スライド式サンルーフを新設定している。また用品のナビは、新たにBluetooth対応、サブウーファー用の出力端子の追加なども実施された。ボディカラーは、ピュアレッド、ラピスブルーパールの2色が追加設定されている。

なお1.6GTのラインアップ強化の一環として、初夏に1.6 GT-Sにコストパフォーマンスの高い特別仕様車「プラウドエディション」を追加。1.6 GTにも「S-Style」の後継グレードとして設定する計画だ。

■アドバンスドセーフティパッケージ
当初からアイサイトver3を設定したレヴォーグだが、実は企画段階から全方位の運転支援システムの追加は模索されていた。実際、アメリカ仕様のレガシィなどは後方・側方から接近する車両の警告やレーンチェンジ支援システムは採用されているが、今回のレヴォーグはこれまでのアイサイトver3に加え、広範囲の全方位運転支援システムを構築し、メーカーオプションとして投入した。

アドバンスドセーフティパッケージがカバーする範囲
アドバンスドセーフティパッケージがカバーする範囲
全方位運転支援システムの構成
全方位運転支援システムの構成

アドバンスドセーフティパッケージは、スバル・リヤビークルディテクション(後側方警戒支援機能)、死角検知機能、レーンチェンジアシスト(車線変更支援)、リヤクロストラフィックアラート(後退時支援)、サイドビューモニター、ハイビームアシスト(自動防眩インナーミラー付き、アイサイトアシストを含むパッケージである。

死角車両検知機能
死角車両検知機能
死角検知機能
死角検知機能
リヤ・クロストラフィックアラート
リヤ・クロストラフィックアラート

スバル・リヤビークルディテクションは、コンチネンタル社製の後方左右に各1個設置した24GHレーダーにより、斜め後方から接近する車両や物体の検知により死角をカバーし、車線変更をサポートする。車両が接近している場合はドアミラー内蔵のLEDランプが点滅、点灯する。またバックで駐車位置から発進するようなケースで、後方をクルマや2輪車などが接近して横切る場合、ドアミラー両側のLEDランプが点滅する。なお、後方用のレーダーは歩行者、自転車、2輪車なども一定程度は検知できる能力を備えている。

サイドビューモニターは、左側のドアミラーに内蔵されたカメラの映像により、ドライバーの死角となる左側前輪付近をガイドライン付きでダッシュボード中央部のマルチファンクション・ディスプレイに表示するシステムだ。これを使用すると左側ぎりぎりでの駐車や狭い道路でのすれ違いなどでも、障害物に数㎝以内を通過できるという便利装備だ。

サイドビューモニター
サイドビューモニターは駐車時、走行中も機能する
サイドビューモニターのディスプレイ画面
サイドビューモニターのディスプレイ画面
モニターを見ながら障害物ぎりぎりで通過
モニターを見つつ障害物ぎりぎりで通過

ハイビームアシストは、ルームミラー一体型の単眼カメラをセンサーとして使用し、対向車や先行車を検知するとハイビームを自動的にロービームに切り替える。アイサイト用ステレオカメラはより複雑な障害物検知、距離測定を行なっているため、ヘッドライト制御用にはあえて独立した単眼カメラを採用しているが、フロントガラス越しには3個のカメラを備えていることが興味深い。

ハイビームアシスト用の第3のカメラ
ハイビームアシスト用の第3のカメラ
ハイビームアシスト
ハイビームアシスト

アイサイトアシストモニターは、運転席前方のフロントガラス下端部にLEDを並べ、その発光によりアイサイトの作動状況を一目でわかるようにしたものだ。これまではアイサイトの作動はメーターパネル中央のディスプレイに各種のグラフィックで表示され、それを確認するためにはメーター部に視線を移動する必要があったが、このLEDモニターがあれば視線移動なしでドライバーは把握できるのだ。

アイサイトアシストモニターのLED
アイサイトアシストモニターのLED
アイサイトアシストモニターの点灯
アイサイトアシストモニターの点灯

アイサイトアシストの表示
アイサイトアシストモニターの表示

なおこれらのアドバンスドセーフティパッケージは、メーカーオプション設定で価格は7万円だが、3万円のウエルカムライティング(駐車した車両にドライバーが接近したり離れる場合にヘッドライトが自動点滅する)とのセットオプションとなっているため、実質的には10万円の価格となる。

スバル レヴォーグ装備表
スバル レヴォーグ諸元表

スバル レヴォーグ 価格表

スバル レヴォーグ関連情報
スバル関連情報

スバル公式サイト

ページのトップに戻る