【スバル】新型フォレスター発売 最新で最高の技術を投入したSUVらしいSUV

スバルは4代目となる新型フォレスターを発表した。クルマとしての基本性能を高めるとともに、静的、動的質感にもこだわり、新プラットフォームを採用して開発したスバルの意欲作だ。


初代フォレスターは1997年に乗用車型の進化としてデビューし、2代目は2002年に乗用車とSUVの両面での性能向上を遂げて誕生している。そして2007年に3代目はグローバルで成功し、販売台数は北米を皮切りに大きく伸ばしたモデルだった。その販売台数の伸びをさらに伸ばすための4代目として、最新で最高の技術を投入しデビューした。

アイサイトはNAモデル、ターボモデルともに装備された

それは、スバルのコア技術として、FA型、FB型となった新世代のボクサーエンジンの搭載。走行安定性にアドバンテージを持つシンメトリカルAWD、そしてアイサイトによる安全性の向上という、これらの技術を惜しみなく投入している。そして、開発基本コンセプトとして、クルマとしての基本性能を向上させ、使って愉しい、走って愉しく、安心で安全、そして環境性能にも優れるモデルとしている。とりわけ、走っての楽しさをスバルらしさであるとこだわり、運転をしての質感の向上は注力した部分でもある。

スバルにはレガシィ・アウトバックやインプレッサXVとクロスオーバーSUVに属するモデルが存在するが、その住み分けは、プレステージ系のアウトバック、立体駐車場にも入るアーバンテイストがXV、そしてオールラウンドに走破力を持つフォレスターというようにスバルでは系統分けをしている。

↑↑ NAエンジンのFB20型にリニアトロニックが搭載される ↑↑

新型フォレスターのモデルラインアップは、2.0iが標準グレードでFB20型を搭載したNAエンジン。快適装備付きのLグレード、そのLグレードのアイサイト付、18インチ装着にパワーゲート+アイサイトのSグレードの4グレードがNAとなる。ターボモデルはエンジンがFA20型でスバルの直噴技術DITを搭載する。グレードは2.0XTとアイサイト付の2グレード構成。ミッションは2.0iと2.0i-Lに6MTを設定し、それ以外はようやくリニアトロニックのCVTを搭載する。

スバル独自の直噴技術DITを搭載したFA20型ターボ

もっとも人気グレードとなるであろうFA20型のDITターボモデルは旧モデルのEJ20型ターボと比較して、馬力で50psもアップし280ps、トルクも319Nmから350Nmへと大きく出力アップが見られる。0-100km/h加速も7.2秒から6.4秒へと速くなっている(スバル社内計測値)。しかしながら燃費ではEJ型がJC08モードで11.1km/Lであるのに対し、新型FA20型DITターボは13.2km/Lへと出力をアップしながら、燃費も良くなっているのだ。しかも旧型2.0XTターボ+4ATの車両重量は1520kgで、新型2.0XTターボは1590kgと70kg増加しているにも関わらず燃費がいい。これはFA20型DITターボの効率とフォレスターで初採用となるCVT制御がより精細になったことを示している。

NAモデルのフロントフェイス
ターボモデルのフロントフェイス

 

エクステリアではNAモデルとターボモデルではフロントフェイスが異なる仕様になった。ターボモデルはこれまでボンネットスクープがあったが、冷却系の経路を変更しスクープをやめている。その代わりにスポーティで押し出しのつよいフロントフェイスへと変更している。NAについてはSUVらしさをもったフェイスデザインとしている。

センタートンネルがかなり低くなり、後席での広がり感がある

インテリアではSUVらしい内装と広がりのある空間をつくっている。特に、今回Aピラーを前方へ移動するキャビンフォワードが行われ、フロントウインドウからインパネ先端までで+119mm伸びている。もちろん、死角対策もとられ三角窓も採用されている。また、前席の左右間の距離も+31mm広くなっている。後席ではセンタートンネルの出っ張りを低くし、トンネルの高さを旧モデルの154mmに対して87mmと半分近いサイズへと低くなっている。さらにSUVに求められる荷室の大きさだが、450Lから505Lへと拡大し、床面のフラット化にも注力して使い勝手を考慮したものとなっている。

パワーゲートスイッチも目新しい装備ではないが、新型フォレスターでは国内でも便利に使えるように工夫している。例えば、ガレージ内でリヤゲートを全開にしてしまうと壁や天井に当たってしまうようなときに、メモリー機能を搭載し対応。手元のスイッチでも任意の位置で止められるなどの工夫がされている。

↑↑ 新機能のX-MODEはスイッチ一つであらゆる路面状況で安定した走行ができる ↑↑

走行性能においては新機能のX-MODEが加わった。これまでのAWDにおいて滑りを感知してからVDCなどが作動してグリップを回復させる制御だったが、これでは運転に不慣れな人にはクルマの挙動として不安があるということから、滑るまえに制御し車両のより安定したグリップ力を確保するようにしている。また、ヒルディセンド機能などこれまでさまざまなスイッチ類が配置されていたが、どのタイミングでどのスイッチを使うのかという煩わしさや難解さを無くすために新型フォレスターにはX-MODEスイッチだけですべての機能が自動で作動するように変更している。

安全性においては当サイトでも既報しているように、JNCAPはもちろん、スバル全車がアメリカのIIHS衝突試験で最高の評価を受けているように、新型フォレスターも高い安全性とボディ剛性を持っている。また、開発主査の臺 卓治(だい・たくじ)氏によると「衝突安全は走りにも重要な要素で、足回りと車体剛性が基本運動性能をあげるキモだと自覚している」というように、軽量かつ高強度のボディ構造を持っている。

特に新型フォレスターでは、フロントバルクヘッドの剛性アップ、フロンサスペンション取り付け部、そしてAピラー部の剛性をアップ。リヤでは、リヤサスペンション取り付け部とリヤゲート開口部の剛性をあげている。また、サイドシル補強材、センターピラー補強材に超高張力鋼板を採用し、側面衝突とキャビン変形を最小限に抑えている。

ターボモデルの2.0XTのメーター

こうして誕生した新型フォレスターは走りの質感、静的質感にこだわりを持っており、特に、走っての楽しさ、それこそがスバルらしさだという、主査の言葉からも試乗が楽しみな1台だ。そして、今後当サイトでは、じっくりと考察してみたいと思う。

 

新型フォレスター カラーバリエーション

新色クリスタルブラックシリカ
新色ディープシーブルーパール
新色ヴェネチアンレッドパール

 

新色ディープチェリーパール
新色バーニッシュドブロンズメタリック

 

従来色サテンホワイトパール
従来色アイスシルバーメタリック
従来色ダークグレーメタリック

 

 

 

 

 

車両サイズ:全幅1795mm、全高1735mm、全長4595mm、ホイールベース2640mm

 

スバル 公式サイト

COTY
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