日産 レベル4の自動運転実験車の走行を公開。搭載は小型バスなどのMaaSから

日産自動車は2024年6月3日、日本国内での自動運転車両によるモビリティサービスの実現に向けて自社開発したレベル4の自動運転技術を搭載した、実験車の走行を公開した。

今回公開された「リーフ」をベースにしたレベル4相当の自動運転実験車両は、従来の実験車両に対して性能を向上させたカメラ(14基)、レーダー(10基)、LiDAR(6基)を採用し、LiDARをルーフに搭載することで検出エリアを格段に広げ、より高精度な物体検出が可能になっているという。

これにより、認識性能や行動予測・判断機能・制御機能が向上し、歩行者などの行動予測、合流車線変更判断、交差点進入可否判断など、より複雑なシーンにおけるスムーズな走行が可能になっているのだ。

ただ、今回公開した走行実験車は、安全面を考慮してセーフティドライバーが搭乗するレベル2+で実施している。また、将来的な無人自動運転のモビリティサービスは小型バスなどのMaaS型車両が前提となっている。

日産は2017年度から自動運転モビリティサービスの実証実験を実施しており、2027年度から自治体や交通事業者を含む関係各所と協議の上、自動運転によるモビリティサービスの提供を目指している。

その実現に向け、2024年度の第4四半期に横浜みなとみらい地区で走行実証実験を開始し、2025年度以降は実験を行なう地域や規模を拡大する。これらの実験では、将来の無人でのサービス提供を目指して自動運転レベルを段階的に引き上げながら、実社会での受容性を確認していくとしている。

なお、この取り組みは経済産業省、国土交通省をはじめとした中央省庁と密に連携しながら推進されている。また、経済産業省と国土交通省が主催する「レベル4モビリティ・アクセラレーション・コミッティ」で、新たな自動運転移動サービスの実現に向けた取り組みを促進している。

市街地でのレベル4の自動運転の実証実験は、すでにアメリカ、中国で行なわれており、特に中国では大都市部でタクシー、小型バスによる自動運転実証が行なわれている。日本ではホンダ/GMが共同開発する「クルーズ・オリジン」の自動運転のタクシーを2026年に開始すると発表している。

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COTY
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