ルノー・日産アライアンスは2019年6月20日にウェイモとドライバーレス・モビリティ(無人自動車)サービスに関する独占契約を締結したと発表した。この独占契約により、3社はフランスと日本において、乗客や配送向けのドライバーレス・モビリティサービス事業に関して、あらゆる側面で実現の可能性を検討して行くとしている。
ウェイモとは
グーグルの自動運転技術開発部門が分社して生まれたウェイモ(WAYMO)は、2009年からグーグル自動運転車プロジェクトを開始し、自動運転車の「GOOGLEカー」は多数の自動運転車を使用して公道での実証実験を繰り返し、2014年には総走行距離100万kmを達成するなど、自動車メーカーに先んじて自動運転車、無人自動車の技術を開発してきている。さらに2017年には完全な無人自動運転のテスト走行を開始。2018年には公道での走行距離が800万kmを超えている。
独占契約
今回発表された契約では、各社の強みを持ち寄り、市場での可能性の分析、ドライバーレス・モビリティサービスに関係する商業的、法規面の課題を共同で調査することで、より知見を高めることを目指すとしている。
アライアンスを組むルノー・日産自動車・三菱自動車は、乗用車、小型商用車の全セグメントでグローバルに展開しているが、ウェイモは米国の公道で1000万マイル以上の自動運転走行を達成し、自動運転技術を蓄積している。このウェイモと3社アライアンスによるパートナーシップは、ドライバーレス・モビリティサービス事業の開発に適した組み合わせなのだ。
今回の合意は、長期的かつ収益性のあるドライバーレス・モビリティサービス事業の開発に向けた、第一段階と位置づけられる。今回は、まずルノーと日産自動車それぞれのホームマーケットである、フランスと日本でその可能性について検討を行ない、その後、中国を除く他の市場へ拡大させていくとしている。
ルノーと日産自動車は、より具体的な事業化検討を進めるため、ドライバーレス・モビリティサービスに特化したアライアンスの合弁会社を、フランスと日本にそれぞれ設立する予定だという。