日産自動車は2016年1月11日、新型「2016タイタンXD」の発売に合わせて、オフロード向けにデザインした「タイタン・ウォリアーコンセプト」をデトロイトで開催中の北米国際自動車ショーで世界初公開した。製作を担当したのは、量産車のタイタンXDをデザインした日産デザインアメリカ(NDA)。このNDAのデザインチームは堂々として、挑戦的で、かつ屈強な今までにないトラックのデザインに挑み、オフロードへのチャレンジ精神と、米国のトラック市場に対する日産の期待を表現した。
NDAのデザインチームは、量産モデルに比べてより力強い存在感をこのコンセプトトラックに与えるため、18×9.5インチのアルミニウム合金製カスタムホイールを装着した37インチのオフロードタイヤを使用し、全高を量産車の1999mmから2070mmへとリフトアップ。また、この変更に伴い、同コンセプトカーの全幅は量産車の2047mmから2200mmに広げている。
フロントグリルとヘッドランプは、技巧的で鋭い印象を強調したデザインに。また、フロントフェンダーとリヤフェンダーは大きく開き、力強さを前面に押し出した外観を実現している。パワフルなディーゼルエンジンの冷却用に機能的なベンチレーターも追加。大きく広がるフードラインはフロントの大型スキッドプレート近くまでバランスよく展開され、屈強なフロントバンパーにつながっている。
さらに、フロントとリヤのカスタムLEDランプは、このコンセプトカーの巧みな存在感を強調している。ヘッドランプは日産の新しいデザインシグネチャーであるブーメラン形状を採用する一方、リヤコンビネーションランプは、組み込まれたLEDがタイタンの“T”のロゴを形づくっていて、幅広のテールゲートで分割されたようになっている。
ちなみにボディカラーは「サンダー」というガンメタ色でカスタムペイントを施し、「マグマ」と呼ばれる特別色でアクセントを付けている。
一方、頑丈さとパフォーマンスを重視した外観デザインに対して、内装デザインはスタイリッシュな中に快適性を持ち合わせている。シートには強度が高いカーボン調のシート生地を使い、「マグマ」のオレンジ色がアクセントの装飾を施している。その他の内装には炭素繊維、光沢感のあるクロームメッキ、マグマカラーのアクセントステッチが入ったレザーなどの素材を採用している。なおステアリングホイールもカスタムメイドで、アルミニウムのブロックから削り出して作っている。
同コンセプトカーは量産車と同様にカミンズ社製の5.0LV8ターボディーゼルエンジンを搭載しているが、フロントとリヤのサスペンションは新たに開発した専用システムを採用。耐久性や走行性能を大幅に向上させている。
日産では2015年12月に発売した、カミンズ社製V8ディーゼルエンジン搭載のタイタンXDに加えて、最大出力390ps、最大トルク624Nmを出力するV8ガソリンエンジンを搭載したタイタンXDとタイタンを2016年の春に発売する予定だ。北米市場に新型タイタンのラインアップがすべて出揃えば、3種類のキャブ/2種類のフレームサイズ/3種類のパワートレイン/5つのグレードとなる。